ECサイトを成功に導く!6つのビジネスモデルと制作方法を紹介!

かつては企業が個人消費者に向けてオンライン通販を展開する場として知られたECサイトですが、電子商取引の発展に伴い、さまざまなビジネスモデルが登場しています。 これからECサイトを始めるなら、従来のスタイルのみならず、新たなビジネスモデルも視野に入れて検討することが大切です。 今回は、ECサイトにおける6つのビジネスモデルについて紹介するとともに、ビジネス成功のポイントを解説します。

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【6つの事例】ECサイトビジネスモデル

拡大を続けるECサイトの6つのビジネスモデルについて、それぞれの特徴を紹介します。

1.ECサイト

従来のECサイトは、実店舗を持たず、すぐに全国展開の事業を始められます。ホームページのみで事業を行えるため初期費用やランニングコストを低く抑えられ、高い収益率を狙えるのが魅力です。

一方で、自社ECサイトでは、多くの競合からユーザーに選ばれるためのマーケティングのノウハウが必要です。また、集客の広告費がネックになる可能性もあるでしょう。

2.実店舗×ECサイト

実店舗とECサイトをかけあわせたビジネスモデルでは、店舗周辺に限定されていたビジネス圏を一気に拡大し、大きな収益アップを目指せます。多少の知名度がある商品は、集客にかかるコストを抑えられるでしょう。

実店舗とECサイトがお互いの売上を高め合うシナジー効果を生むのが理想ですが、注意したいのが「カニバリ(カニバリゼーション)」と呼ばれる現象です。

店舗へ出向かなくてもオンラインで商品が手に入るという利便性から、実店舗の売上がECサイトに流れてしまうと、実店舗の経営が立ち行かなくなることもあります。

3.ECモール×ECサイト

自社ECサイトに加え、Amazonや楽天市場といったECモールに出店するのも、よくあるビジネスモデルのひとつです。ECモールにはすでに多くのユーザーが存在するため、出店するだけで手間をかけずに新規ユーザーの獲得が見込めます。

自社ECサイトにトラブルが発生したときに、ECモール上に店舗があれば損失を最小限に食い止められるなど、多店舗展開によるリスク回避にも役立ちます。

ただし、ECモールに対して出店料など各種手数料を支払う必要がある、各モールの管理オペレーションをこなすなどのデメリットもあります。

4.O2O(Online to Offline)

O2Oとは「Online to Offline」の略語で、ECサイトを含め、オンラインから実店舗へ顧客を誘導するビジネスモデルを指します。

例えば、実店舗で利用可能なクーポンのオンライン配信、実店舗とECサイトのポイント連携などが挙げられます。

O2Oは、先ほどの「カニバリ」を回避し、実店舗へ売上げを促す有効な手法です。しかし、クーポンやポイントなどによる売上アップ効果は限定的であることも多く、短期的な施策として取り入れることが大切です。

5.オムニチャネル

オムニチャネルとは、実店舗やECサイトをはじめとする販売チャネルと連携し、リアルとオンラインの垣根をなくす、今注目のビジネスモデルです。

ECサイトで購入した商品を実店舗で受け取れる、店舗で品切れの商品をECサイトで入手できるなど、ビジネスの「場」に制限がありません。そのため、ユーザーの利便性や満足度が高く、リピーターを獲得しやすいといわれます。

6.越境EC

世界的なビジネスの拡大を検討するなら、越境ECというビジネスモデルで多言語に対応したECサイトを展開しましょう。対象となるユーザーは何十億人にもなりますから、成功すれば大きな収益が期待できます。

しかし、「決済に一部制限がある」「国内での集客方法が通用しない」など、国ごとに異なる現地の事情に精通しておく必要があります。また、為替が絡むため、相場の変動によって損失を被るリスクも考慮しておきましょう。

事業規模で選ぼう!ECサイトの制作方法

ECサイトを立ち上げる方法はいくつかあります。事業規模に応じて、適した方法を選びましょう。

年商100億円以上:フルスクラッチ

フルスクラッチとは、ゼロからすべてのプログラムを組んでECサイトのシステムを構築する制作方法です。

専門的な知識を要することから時間もコストもかかりますが、カスタマイズ性が高いため、思い描く機能やデザインを体現できます。

ただし、サイトの更新やシステムメンテナンスもすべて自社で行うなど維持管理にも手間がかかるため、大規模なEC事業を想定する企業向きといえます。

年商1~50億円:パッケージ

ECサイトのパッケージとは、構築・運営で必要となる機能を備えたシステムやソフトウェアをひと通りそろえたものです。カスタマイズの自由度もある程度保ちながらコストダウンできるでしょう。

フルスクラッチのようにゼロから開発を行うことなく、サーバーにインストールするだけでECサイトを制作できます。また最近はクラウド上でパッケージを提供するサービスも増えており、ますます利便性が高まっています。

1日あたりの注文数が100件以上で、コンスタントな受注が可能な中規模の企業におすすめです。

年商1億円程度:オープンソース

一般に公開されているソースコードを利用してECサイトを制作するのが、オープンソースと呼ばれる方法です。ほとんどの場合、オープンソースは無料で利用可能となっており、コストを抑えてECサイトを始めたい企業に適しています。

ただし、自社向けのカスタマイズには技術者が必要なこと、誰でも使えるメリットがセキュリティの脆弱性を生みやすい点などに注意しましょう。

日本ではEC-CUBE、Magentoといったサービスが有名です。

年商1億円未満:ASP

ASPとはECサイトをレンタル利用できるサービスで、ASP側でサーバーが用意されているうえ、専門的な知識がなくても簡単にECサイトを制作できます。

サービスによっては無料で利用できる場合もあり、できるだけ低コストかつ簡単にECサイトを構築するならASPがおすすめです。

これまでの方法とは劣りますが、カスタマイズ可能な範囲が広く、ECモールに出店するよりもサイトのオリジナリティをアピールできます。集客や運営についても提供会社からサポートを受けられるため安心です。

主なASPサービスにはBASE、STORESなどがあります。

競合の一歩先を行く!ECサイトのビジネスを始める方法

大手企業から個人まで、誰もが参入できる環境が整っている今、ECサイトで競合を出し抜くにはポイントを押さえたビジネスが大切です。ここでは、ECサイトを成功させる方法を解説します。

ユーザーの不安要素をなくす

もっとも重要なのが、サイトを訪れるユーザーの不安要素を解消しておくことです。

ECサイトはいつでもどこでも商品を購入できるメリットがある一方、実際に商品を手にすることができないデメリットもあります。リアル店舗と連携したECサイトなら問題ありませんが、そうでない場合、実商品を確認しないままの購入に不安を感じるユーザーは多いでしょう。

ユーザー獲得のチャンスを逃すことがないように、画像や動画を使った具体的な商品説明、購入者の率直なレビュー、送料や返品などお金にまつわるQ&Aなどの工夫が考えられます。

商品購入までのストーリーを設計する

ストーリー設計もECサイトの成功要因のひとつです。ストーリー設計では、どのような経緯でユーザーがサイトを訪れ、商品を購入し、リピーター化するのか、その流れを想定しておきます。

例えば、ファッション通販サイトの場合、ファッションに興味のあるユーザーを引き付けるためのコンテンツを入口として用意し、コンテンツに関連した商品を紹介することで購入に至り、リピーターとなってもらう流れが想定されます。

取り扱う商品、ターゲットとなるユーザーが明確になったらストーリーを設計しましょう。ストーリーが具体的であるほど、ユーザー獲得がスムーズになります。

ECサイトの買収もひとつの手

ECサイトにビジネスとして新規参入する場合、サイト構築や集客にコストや手間がかかる一方、収益を上げるまでに時間を要します。

そこで、選択肢として検討しておきたいのが、すでに軌道に乗っているECサイトの買収です。ECサイトの運営ノウハウやシステムをそのまま引き継ぐことができるので、リスクを抑え、スピード感を持った事業の展開ができます。

ECサイトの売買を検討中なら「M&A-WEB」までぜひ一度ご相談下さい。

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まとめ

電子商取引の世界が広がり続けるなか、ECサイトのビジネスモデルは多様化しています。ECサイトを成功させるには、事業の規模や計画に合ったビジネスモデルを選び、ユーザーから信頼を得られるサイトを運営することが大切です。

リスクを抑えていち早く収益化を実現したいなら、ECサイトの売買も選択肢のひとつです。ECサイトの購入をお考えなら、WebメディアやWebサービスに特化したM&Aプラットフォーム「M&A-WEB」にご相談下さい。