アパレルネットショップの開業方法
ネットショップでアパレルのお店を開業するときは、いくつかの事前準備も必要です。ここでは事前に済ませておきたい準備を含め、アパレルネットショップ開業の具体的な5つの手順をご紹介します。
1.ネットショップのコンセプトを決める
まずはネットショップのコンセプトを決める必要があります。どのようなターゲットに向けた商品を取り扱いたいのか明確にし、ネットショップのコンセプトを決めましょう。
多くの顧客を得ようとさまざまなジャンルを取り入れる方も多くいます。ただし、商品の統一感がなくなるため、どういったターゲットに集客をするのかが定まらないおそれがあります。
男性向けか女性向けなのか、子ども服をメインとするのか、性別や年齢はもちろん、カジュアルやスポーツなどジャンルも絞り込んでおくほうが集客しやすくなり、売り上げに繋がるといえます。
コンセプトを明確にするとユーザーに「自分のためのお店だ」と愛着をもってもらいやすくなるためファン獲得につながります。性別や年齢、趣味嗜好でターゲット層を絞り込むようにしましょう。
2.販売する商品・仕入れ先を決める
ネットショップのコンセプトを決めたら、次はお店にマッチする商品をどのように用意するか決めます。販売する商品を用意する方法は、オリジナル商品を作成するか、既製品を仕入れるかの二通りです。
オリジナル商品をメインとする場合と、既製品を取り扱うセレクトショップでは、仕入れ先も異なります。自社の経営に合った業者選びを行うだけではなく、予算や質、お店のコンセプトとのバランスも重視して仕入れ先を決めましょう。
たとえばオリジナル商品は自社で企画から制作まで行う他、OEM会社でパターンを選んで制作依頼するか、企画段階からODM会社へ依頼する方法が一般的です。既製品はアパレルメーカーから仕入れたり、仕入れサイトなどの専門業者を利用したりする他、海外で買い付ける方法もあります。
3.ネットショップの出店方法を決める
ネットショップと一口にいっても、出店方法はさまざまです。大まかに分けると、以下の3タイプがあげられます。
モール型
ショッピングモールのように、大きな運営元サイト(建物)の中に、複数のオンラインショップが入っているタイプです。各ショップの情報が一覧で表示される他、ユーザーが検索したときに該当商品のページが一覧表示されます。
ユーザーは同じ商品を取り扱う複数のショップの中から評判や価格などを比較して、どこで購入するか自由に決めることができます。ショップにとっても、運営元サイトに掲載することで高い集客力が期待できるでしょう。
ASPカート型
あらかじめ用意されたインターネットブラウザ上のカート型サービスを利用して、個別のネットショップを開くタイプです。必要な情報を入力して商品を登録するだけで、専門的な知識のない方でも手軽に自分だけのネットショップを持つことができます。
サービス内容によって売上金の受け取り期限が決まっていたり、月額利用料が発生したりと、条件が異なる点に注意しましょう。開業しやすさや運営しやすさを重視しているため、デザイン面で自由が利きにくいのもカート型の特徴です。
ECパッケージ型
ネットショップ用に販売されているパッケージシステムを購入して、自由にカスタマイズして使用するのがECパッケージ型です。デザインや機能をこまかく設定できるため、コンセプトに合ったネットショップを作りたい方に向いています。
一方でモール型やASPカート型と異なり、ある程度の専門知識がなければ操作が難しいタイプでもあります。
4.ネットショップに商品の登録をする
ネットショップを開設したら、商品の登録を行いましょう。事前に販売ページに掲載するための商品写真やデータ(サイズ展開など)を用意しておくと作業がスムーズに進みます。
販売ページは、商品の魅力が伝わるように、分かりやすく見やすい内容にすることが大切です。商品の特徴や使用感をユーザーがイメージできるような写真と説明文を意識しましょう。
たとえば透け感のある生地を使用している場合は、手を透かしてどの程度の透け感があるのか紹介するとユーザーのイメージアップに繋がります。
5.ネットショップを宣伝・集客する
ネットショップのデザインやシステムを確認したらオープンしましょう。滞りなく注文に応えられるよう、商品の仕入れや配送なども問題がないか、事前に確認しておきます。
ネットショップはオープンしただけでは、集客につながりません。多くのユーザーに利用してもらうためには、宣伝、集客が必要です。とくに最初の3か月は集客が重要となるため、SNSや広告で認知度向上に力を入れてください。
アパレルネットショップの開業に必要な手続き
アパレルショップを開業するときは、ネットショップの準備の他に行政へのさまざまな手続きが発生します。ここではとくに重要な3つの手続きをご紹介します。
開業届
ネットショップを開く前に済ませておきたいのが、開業届です。事業を開始する前に届け出ておきたいところですが、開業後に気付く方も少なくないでしょう。
基本的には、開業後1か月以内の提出と定められています。ただし、過ぎても罰則があるわけではないため、気付いたときに早めに提出すれば問題ありません。開業届は、管轄の税務署に提出します。
確定申告
2~3月にかけて忘れてはならない手続きが、確定申告です。ネットショップによる所得が年間20万円を超えた場合は、確定申告で報告する必要があります。
確定申告の種類は簡易的な白色申告と、青色申告の2種類です。青色申告は、開業届とあわせて青色申告承認申請書を提出しておくと利用できるもので、赤字を3年まで繰り越せるなど白色申告にはないメリットが複数あります。
確定申告を怠ると脱税となり、10年以下の懲役、もしくは100万円以下の罰金となります。必ず忘れないように手続きしましょう。
古物商許可証
アパレルネットショップで古着も取り扱いたい場合は、古物商許可証の取得が必要です。古物商許可証はアパレルに限らず、中古品や新古品(一度人手に渡った新品)を販売する場合に、必ず取得しなくてはなりません。
所轄の警察署で申請し、前科がなければスムーズに取得できます。自分で申請するのが難しいときは、行政書士に相談しましょう。
アパレルネットショップ開業を成功させるコツ
アパレルネットショップの開業で成功するためには、商品数を充実させるだけではなく、さまざまな工夫が必要です。最後に、人気ショップとなるために押さえておきたい、運営のコツを3つ紹介します。
ニーズに合わせた商品展開
多くのアパレルネットショップが存在する中で、自社のショップのファンになってもらうためには、ニーズに合わせた商品展開も大切です。ユーザーが求める商品を季節ごとに入れ替えたり、新商品を入荷したりすることで飽きさせないショップ作りを心がけましょう。
季節の他、トレンドにも気を付けたいところです。一見するとトレンドとは無関係に思えるジャンルでも、デザインの傾向や生地に流行りがあります。
ネットショップデータの分析
ネットショップは作って終わりではなく、育てていくことが成功のコツです。アクセス数や購入率、離脱率などユーザー動向を分析して、都度改善を加えていくことで人気のショップに成長します。
分析には無料ツールのGoogleアナリティクスや、Googleサーチコンソールの利用がおすすめです。売上など表面的な情報だけではなく、さまざまな視点でユーザー動向を数値化してニーズの変化を察知しましょう。
集客方法の工夫
アパレルネットショップの集客は、インターネット広告の利用やSNS運営で行うのが一般的です。実店舗も構えている場合はチラシを配布する方法もありますが、広範囲のユーザーにリーチするためには、オンライン集客が欠かせません。
アパレルネットショップの商品が魅力的に見えるよう、バナー広告や画像・動画広告もしっかりと作り込むことが大切です。爆発的なPR効果を狙うのであれば、インフルエンサーに宣伝してもらう方法もあります。
また、最初からある程度の集客力を得たいのであれば、M&Aでアパレル系のECサイトを購入する方法もおすすめです。既存サイトを購入して自社ECサイトに作り替える開業方法は、スムーズな集客が期待できます。
アパレル系のECサイトを購入するときは、「M&A-WEB」がおすすめです。個人・企業関係なく利用でき、豊富なジャンルや条件の中から理想のサイトが見つかります。
M&A-WEBは、丁寧なサポートと効率的なマッチングが好評です。売買交渉の段階では費用が掛からず、成約してはじめて費用が発生するシステムのため、月額利用料など無駄なコストを支払う必要もありません。
まとめ
アパレルのネットショップを開業するときは、事前にターゲットやコンセプトを明確化しておくことが大切です。誰に向けた商品を販売しているのか分かることで、ターゲットにショップのファンになってもらえます。
もちろん、集客に力を入れてネットショップの認知度を向上させることも成功のためには欠かせません。オンライン集客が不安な方は、ある程度実績のある既存サイトをM&Aで購入できる、M&A-WEBもぜひご検討ください。