ネットショップの開業資金はどのくらい必要?
ネットショップの開業には、最低でも数十万円の資金が必要です。ショップの規模によって左右されるため、ある程度余裕をもって資金を確保するようにしましょう。
無料ソフトや、ネットショップ構築サービスを使えば、コストカットが可能です。自宅にあるパソコンをそのまま使うなど、いまある備品を活用して、最低限の資金で開業しても良いでしょう。
ネットショップ開業に必要な資金その1.開業準備
ここからは、ネットショップの開業に必要な資金の内訳を3つに分けて解説します。
まずは、ネットショップの開業準備に必要な費用から見ていきましょう。
パソコンとプリンター
ネットショップを開業するなら、パソコンとプリンターは必須です。すでに持っているものを使えば、費用はかかりません。
パソコンは受注業務や画像の編集、顧客対応など、サイトを運営する上で必要不可欠です。
また、プリンターは請求書や納品書などの印字に欠かせません。
いずれもスペックの高いものを用意する必要はなく、5万円~数十万円程度の家庭用のデジタル機器でも十分です。
撮影機材
サイトに掲載する商品写真を撮るために、カメラをはじめとする撮影機材も用意しましょう。
画質の高いスマートフォンなら、十分に活用できます。デジタルカメラを購入するなら数万円~数十万円の費用がかかるものの、手持ちのスマートフォンを使えば節約が可能です。
梱包資材
商品の発送に使う段ボールや緩衝材、ガムテープ、封筒、袋、宛名シールといった資材も購入しておきましょう。
梱包用資材はひとつ当たり数百円程度と、それほど高額ではありません。しかし、発送数が多いほどコストがかさむため、サイズや素材を厳選することが大切です。
そのため、一度にまとめて大量注文すれば、よりコスパ良く購入できます。
固定電話・通信費
ネットショップの開業には、固定電話も用意しておくほうが無難です。
サイトに掲載しているのが携帯電話だけだと、信用性が低くみられる傾向にあります。あわせて、ネット環境にかかる毎月の通信費も予算に含めて考えてください。
各種ソフトウェア
ネットショップを開業するなら、決算書を作成しなければなりません。そのため、効率良く会計管理ができるよう、会計ソフトを購入することをおすすめします。相場として、3万円前後の予算をみておきましょう。
また、商品の写真を編集・加工できる画像編集ソフトや、大事なデータを守るセキュリティソフトなども必要です。無料のものや月額数千円程度で利用できるサービスもあります。
商品の製造・仕入れ
金額は商品次第であるものの、製造や仕入れにも費用がかかります。コストを抑えたい場合、ドロップシッピングを利用すれば、仕入れ費用0円から販売を開始できるでしょう。
ドロップシッピングとは、商品が売れてから仕入れをする販売スタイルをいいます。商品は卸業者やメーカーから直接発送されるため、ネットショップは梱包や発送作業の手間と費用を節約できます。
ネットショップ開業に必要な資金その2.ショップ構築
続いて、オンライン上のネットショップの構築にかかる費用をみていきましょう。
ネットショップ制作費用
オンライン上でネットショップを作るには自社制作と外部委託のふたつの方法があり、それぞれで費用が異なります。
自社制作の場合は情報処理関連の知識を有する人材が必要ですが、ASPカートを活用すれば、比較的簡単にECサイトが作れます。ASPカートとは、ショッピングカート機能をネット上で提供するサービスです。無料のものもあるので、賢く活用しましょう。
制作を専門業者に依頼する場合は、数十万円~数百万円の費用がかかるケースもあります。
サーバー・ドメイン費用
自社でネットショップを構築する場合はサーバーが必要で、独自のドメインを利用するときもそのぶんの費用がかかります。
サーバーはレンタルするのが一般的で、導入時の初期費用が数千円、月額1,000円からの費用がかかります。無料でドメインを提供しているサービスもあるので、活用しましょう。
ロゴデザイン費用
ネットショップで使用するロゴを作れば、ブランディング効果が期待できます。
ロゴ作成を外注する場合は費用が発生するものの、自分で作ることも可能です。無料でロゴ作成ができるツールを使うのも良いでしょう。
ネットショップ開業に必要な資金その3.運営
次に、ネットショップの運営に必要な費用を紹介します。
人件費
従業員を雇用してネットショップを営む場合は、人件費がかかります。規模が大きくなるほど人件費が増え、法人化した場合は従業員の社会保険料の負担なども求められます。将来性も考えて、資金を確保しておきましょう。
一部の作業を外注して、人件費を極力抑えるという方法もあります。
受注・在庫管理システム費
規模が拡大したら従業員を雇うのではなく、システム化するのも選択肢のひとつです。受注や在庫管理システムを活用すれば、受注から発送までの手間を省き、人件費を抑えられるでしょう。
発注漏れや発送ミスのリスクを減らすのにも有効です。月額1万円程度から利用できるサービスもあるので、検討してください。
広告宣伝費
ネット販売で利益を上げるためには、広告宣伝費もある程度必要です。
広告宣伝費は、広告の種類やメディアによって左右されます。集客第一の開業初期は、即効性の効果がある広告出稿を選ぶと良いでしょう。
配送費
商品の配送費は、購入者負担とすればかかりません。しかし、販売促進のための送料無料キャンペーンや、一定額以上で送料無料といった集客対策をするなら、ある程度の資金を確保しておく必要があります。
ネットショップとしては負担が大きくなるものの、ショップの規模が拡大して出荷量が増えると、配送費用が安くなるケースもあります。
営業許可申請
取り扱う商品によっては、行政官庁からの営業許可が必要です。申請には手数料がかかるので、確認しておきましょう。
古着や古本といった中古品を販売する場合は、古物商許可が必要です。食品は食品衛生法に基づく営業許可、酒類の販売は通信販売酒類小売業免許の取得が求められます。
ネットショップの資金繰りで重要な4つのポイント
ネットショップをはじめるときに必要なのは、開業資金だけではありません。運転資金も考えに入れておかないと、資金不足に陥りやすいので気をつけましょう。
最後に、ネットショップの開業で資金繰りをするときのポイントを紹介します。
損益分岐点を把握しておく
ビジネスで失敗しないためには、売上と運用費用が等しくなる金額、すなわち損益分岐点を把握することが大切です。
運用コストが売上よりも高い状態が続くときは、運用資金の見直しが必要です。資金を投入しすぎると運用に支障が出るリスクがあるため、バランスを考えて予算組みをしてください。
余計なコストをかけない
ネットショップを長く運営するには、コスト管理は欠かせません。無駄なコストは削減して、利益を大きくしましょう。
梱包資材や商品の仕入れルートを見直すと、無駄が減らせます。SNS運用にすれば、広告費を抑えられるでしょう。
銀行の融資を受けることも考える
資金繰りをするなら、銀行の融資を受けるのも賢い方法です。多額の融資を受けられれば、余裕をもって開業準備ができるでしょう。
近年はネットの拡散力を活用して、クラウドファンディングで資金を募るやり方も注目されています。
補助金申請ができないか確認する
資金繰りの手段として、国や自治体が出している補助金申請ができないかも確認してください。補助金が申請できれば、資金に余裕が生まれます。
個人事業のネットショップの場合は、ITツールを使うビジネスとして「IT導入補助金制度」や「小規模事業者持続化補助金」を利用できる可能性があります。
まとめ
インターネットやスマートフォンの普及で、ネットショップのユーザーニーズはますます高まっています。ネットショップの開業で、収益アップを目指しましょう。
新しいビジネスをはじめる第一歩は、資金繰りです。必要な費用を算出して、ぜひ前向きに開業に向けて取り組んでください。
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