Shopifyとはどんなサービス?
Shopifyは、2006年に創業されたECサイト開発・運営をサポートするプラットフォームサービスです。
カナダに本社を置き、2022年3月時点で世界175ヵ国にて、170万以上のショップがShopifyにより開設されています。
Shopifyは商品の管理や販売、発送といった機能が基本機能として備わっており、登録料などの初期費用なしでスムーズにECサイトの構築と運営を行うことができます。
また、2018年には日本語版の管理画面も登場し、さらにサービスを拡大中です。
ShopifyでECサイトを運営するメリット
まずはShopifyでECサイトを構築、運営するメリットを4つ紹介します。
導入のコストが低い
前述のとおり、Shopifyを利用するのに初期費用や登録手数料はかかりません。ECサイトを構築してみたいというときに、費用を気にせず気軽に始められるのはメリットです。
また、Shopifyの月額料金は加入プランにより異なり、選べるプランはECサイトの規模によって決まります。2週間の無料期間もあるため、お試し感覚でECサイトを運営したいときにも便利です。
また、商品の販売にかかる決済手数料も他社サービスに比べて低めに設定されています。導入コストが低いため、初めてECサイトを作成する人にとって魅力的でしょう。
カスタマイズ性が高い
Shopifyには、ECサイトのデザインを簡単に変更できるテーマが豊富に用意されています。公式テーマだけでも100以上、非公式もあわせれば1,000以上テーマが提供されているため、自社ならではのデザインでECサイトの作成ができるでしょう。
また、テーマはHTMLやCSSのほか、Shopify専用のテンプレート言語「Liquid」を用いた作成やカスタマイズも可能です。
ストア機能の拡張性も高く、拡張するためのアプリは5,000以上も提供されています。SNS上での商品販売を可能にしたり、配送効率を上げたりと、カスタマイズによりECサイトの独自性を高められます。
APIも公開されているので、プログラミング知識があれば、機能の拡張やアプリを自ら作成することもできます。
決済方法が豊富
昨今、ECサイト上ではさまざまな決済サービスを利用できるようになりました。Shopifyではクレジットカードをはじめ各種ペイにキャリア決済など、以下14種類の決済サービスを選択することが可能です。(2022年2月現在)
・Shopify ペイメント
・Apple Pay
・Google Pay
・Shop Pay
・PayPal
・Amazon Pay
・KOMOJU
・携帯キャリア決済
・Paidy
・GMOイプシロン
・SBペイメントサービス
・2Checkout
・CyberSource
・BitPay
中でもShopifyペイメントは導入することで取引手数料がゼロになるため、よりお得にShopifyを利用できるでしょう。
越境ECに対応できる
Shopifyは海外に向けて商品を販売する越境ECにも強いサービスです。多言語対応のページ作成ができるほか、世界で利用されているオンライン決済サービスPayPalを選べるなど、海外向けECサイトの作成が簡単にできます。
海外への商品発送を簡単にできるアプリも複数提供されているので、自社の状況にあわせて使いやすいものを選んで導入してみましょう。
ShopifyでECサイトを運営するデメリット
続いてはShopifyを利用する上で考えられる3つのデメリットをまとめました。
集客力が弱い
ブランドの知名度が低いと、ECモールに比べて自社ECサイトの集客力はどうしても劣ってしまいます。Shopifyで作成できるのは自社ECサイトになるため、集客力を上げるための施策を行わなければなりません。
具体的な施策としては、SEO対策やWEB広告といったマーケティング戦略が必要になります。ECサイトは作って終わりではなく、ユーザーを集めるための知識と、顧客を増やすための日々の積み重ねが必要です。
WEBサイトに関する専門知識が必要
カスタマイズ性が高いShopifyですが、ECサイトに思いどおりのデザインや機能を持たせるためにはHTMLやCSSなどWEBの専門知識が必要です。アプリを導入するにも設定は自分で行わなければなりません。
ECサイトを作るだけなら簡単ですが、使いやすく便利になるよう作り込むためには知識やスキルが必要になることを覚えておきましょう。
日本語対応が少ない
Shopifyは、もともと海外を中心に広がったサービスです。徐々に日本語にも対応してきているとはいえ、公式サイトもまだ完全には日本語化されていません。
テーマやアプリの多くは英語表記が目立ち、スムーズにカスタマイズすることが難しいケースが多いです。
また、カスタマーサポートについては、日本語でのメールの問い合わせについては24時間365日対応してくれるものの、現時点(※)では日本語での電話の問い合わせは受け付けておりません。
さらにメールで問い合わせをしたとしても、回答が来るのに3日以上かかる場合もあります。
※2022年3月時点
ShopifyでECサイトを運営するために必要な費用
ここでは、Shopifyを使う際の具体的な費用を解説していきます。
Shopifyの基本プランは3つ
Shopifyには3つの基本プランがあります。各プランの詳細は以下のとおりです。
・ベーシックプラン
料金は1ヶ月あたり29米ドルで、スタッフアカウントを2つ作成できます。在庫のロケーションは4つ利用可能です。
・スタンダードプラン
料金は1ヶ月あたり79米ドルで、作成できるスタッフアカウントは5つです。在庫のロケーションも5つ利用できます。
・プレミアムプラン
料金は1ヶ月あたり299米ドルで、スタッフアカウントは大幅に増え15つまで作成可能です。在庫のロケーションは8つ利用できます。
基本プランの他に選べる規模に合わせた2つのプラン
上記の基本プランに加えて、Shopifyでは以下2種類のプランも展開しています。
・Shopify PLUS
大量の商品をやり取りする事業者向けのプランで、月額料金は2,000米ドルです。チェックアウト画面のデザインや機能をカスタマイズできたり、サイトの時限設定が可能になったりとカスタマイズ性がさらに増します。
ワークフローの自動化や、プロモーションの自動表示もできるため業務効率アップや負荷軽減にも役立つでしょう。
さらに1契約でサイトを10個まで持てるようになるため、ECサイトを複数構築、運営したい事業者の方におすすめです。
・Shopify Lite
1ヶ月9米ドルで利用できるリーズナブルなプランです。利用できるのはカート機能のみで、既存のWEBサイトにカートボタンを設置したいときや、SNS上で商品を販売したいときに役立ちます。
Shopifyの手数料
決済手数料は利用する決済サービスによって変わるため、事前に確認が必要です。また、手数料を抑えたいならShopifyが提供する決済サービス「Shopifyペイメント」を導入しましょう。
Shopifyペイメントを利用するとクレジットカードの決済手数料が安くなるほか、取引手数料と振込手数料がゼロになるためお得です。
Shopify内で課金が必要なサービス
テーマやアプリには有料のものがあるため、カスタマイズの内容によっては課金が必要になります。
一度支払って使い続けられるものもあれば、月額料金が発生するものもあるため、課金する際には料金についてきちんと確認したほうが良いでしょう。
ShopifyでECサイトを作成する方法
最後に、ShopifyでECサイトを作成する方法を解説していきます。
自分で作成する
Shopifyのアカウント登録からサイト作成、カスタマイズまで自力で行う方法です。基本的なサイトを作れるものの、カスタマイズにこだわりたいならWeb制作の知識が必須になります。
自分でWEBサイトを構築したことがない場合は、少々難易度が高い方法だと認識しておきましょう。
Shopifyパートナーに依頼する
Shopifyは複数のWEB制作会社とパートナー関係を結んでいます。Shopify公認のパートナー会社はShopifyのECサイト作成に関する知識や技術を備えているため、安心して制作代行をできるメリットがあります。
ただし、どんな会社にも得意分野と不得意分野はあり、依頼する会社によっては希望どおりのECサイトができないケースもあります。
もしパートナー会社に依頼するのであれば、Shopify公式認定である「Shopify Experts」を取得している企業なら、質の高いECサイトを制作できる可能性が高まるでしょう。
サイトM&AでECサイトを購入する
Shopifyには、管理画面上でECサイトの所有権を変更できる機能があります。所有権が変更できれば、サイトの譲渡をシステム上で行うことが可能です。
この機能を活用し、すでに運営されているECサイトを購入することも検討してみてはいかがでしょうか。
M&AプラットフォームのM&A-WEBは、サイトを売りたい人と買いたい人をマッチングするサービスです。ECサイト売買のやり取りはM&A-WEBの担当者が丁寧にサポートしますので、取引完了まで円滑に進められます。
着手金や成約金はかからず、成功報酬のみお支払いいただく安心のエスクローサービスです。スピーディーに軌道に乗るECサイトを始めたいなら、M&A-WEBのご利用を検討してみてください。
まとめ
Shopifyはコストを抑えてECサイトを始めたい方におすすめのサービスです。カスタマイズ性にも優れているので、独自性に富んだ理想的なECサイトを作成できます。
ただし、日本語対応が充実していなかったり、Web制作の知識がないとカスタマイズを行うのが難しかったりする面もあります。もしShopifyでECサイトを制作するなら、パートナー会社に制作代行したり、すでに運営されているShopifyのECサイトを購入したりすると良いでしょう。