サイトM&Aの相場!サイトの価値は何が決める?

速やかな事業拡大に欠かせないサイトM&Aですが、「適正価格がわからない」という方も多いでしょう。そこで今回は、サイトM&Aをするなら押さえておくべきジャンル別の相場・価格変動要素・諸費用を解説します。

この記事は約13分で読み終わります。

【ジャンル別】サイトM&Aの相場

サイトM&Aの相場は、一般的には「月間営業利益×18〜24ヶ月分程度」とされています。ただし実際には、サイトのジャンルによって相場も大幅に変わるため、注意が必要です。

ここでは、
・アフィリエイトサイト・アドセンスサイト
・ECサイト
・ブログサイト
・ポータルサイト
の相場についてご紹介します。

アフィリエイトサイト・アドセンスサイトの相場

アフィリエイトサイト・アドセンスサイトの相場は、月間収益の5ヶ月~24ヶ月分です。
例えば、月間の売り上げが30万円で経費が10万円のアフィリエイトサイト・アドセンスサイトでは、相場は以下のとおり100万~480万円になります。

30万円 - 10万円)【月間収益】 × 5ヶ月~24ヶ月
= 100万~480万円【サイトの売買相場】

アフィリエイトサイト・アドセンスサイトの価格は、
・集客方法
・収益方法
・ジャンル特性
・メルマガやSNSの運用状況
で大きく差がでます。

例えば、コンテンツ量が豊富で幅広くSEO施策を行い堅実な集客方法を取っているサイトは、価格も高くなる傾向にあります。収益率・アクセス数が高いサイトも、相場が高くなるでしょう。

またジャンルで言うと、継続してニーズのある分野に関するサイトは人気です。ほかにも、SNSを有効活用しており、SNS経由の集客が安定して見込めるサイトも、価格は上がりやすいでしょう。

アフィリエイトサイト・アドセンスサイトの購入を検討する際は、上記の相場を参考にしながら、「今後も継続して収益化が見込めるか」「価格が高すぎるということはないか」といった視点から比較するのがおすすめです。

ECサイトの相場

ECサイトの相場は、概ね月間収益の6ヶ月~24ヶ月分です。

例えば、月間の売り上げが100万円で経費が50万円かかったと仮定すると、そのECサイトの相場は以下のとおり300万~1,200万円となります。

(100万円 - 50万円)【月間収益】 × 6ヶ月~24ヶ月
= 300万~1,200万円【サイトの売買相場】

ECサイトの価格は、
・関連費用(人件費や広告費・原価など)
・会員数やその会員の質
・取り扱いの商材やサービス
によって大きく前後します。

特に関連費用には注意が必要です。販売する商品の仕入れ費用に加えて、Webマーケティングの費用やドメイン・サーバーなどのシステムを利用する費用もかかります。

このうちWebマーケティング費用としては、SNSへの広告・リスティング広告などの広告費用に加え、SEO対策・LPO対策の費用も含まれることを念頭においておきましょう。

ECサイトを購入する際は、上記の相場を参考にしたうえで、「必要経費から見て妥当な価格か」「今後の運営方針に最適なサイトであるか」を確認することが大切です。

ブログサイトの相場

ブログサイトの相場は、アフィリエイト・アドセンスサイトの相場と同じく、月間収益の5ヶ月~24ヶ月分です。つまり、月々の収益が50万円発生するブログを買う場合、250万~1,200万円が相場ということになります。

ブログサイトの収益は、主に広告収入・自社のセミナーなどのサービスや商品を販売する収入です。ブログを収益化するには多くの良質なコンテンツが必要となるため、すでにコンテンツが豊富なサイトを購入することは、ビジネス展開の時間短縮に効果的と言えます。

購入を検討する際は、相場を踏まえた上で、
・ブログサイトのアクセス数などが元々の運営主のキャラクター性によって獲得されている
・収益が上がっておらず、アクセス数も少ない
といったサイトを避けると良いでしょう。

有名人が運営しているから閲覧数が多いなど、個人のキャラクター性に依存しているサイトは、購入してもうまく収益化できない可能性があるためです。また、無料ブログは譲渡できない場合があるため、事前に確認しておきましょう。

ポータルサイトの相場

ポータルサイトの相場は、月間収益の12ヶ月~60ヶ月分です。例えば、毎月の収益が50万円のサイトの場合、相場は600万~3,000万円となります。

さまざまな情報やコンテンツへの入り口となるポータルサイトは、構築に費用や時間がかかるため、相対的に相場が高いジャンルです。

とはいえ、扱うコンテンツの内容やサイトの機能・システムによって相場に幅が出るので、購入する際は、自社にとって妥当な価格なのか見極めが必要となります。

なお、多様なサービスを扱うポータルサイトは、運営する際にも時間やコストがかかります。購入後どのように運営して、どういう方法で収益化をはかるのかを、きちんと決めてからポータルサイトを選びましょう。

例えば、収益化には、
・掲載する広告で収入を得る
・ポータルサイトに載せる企業・お店から掲載料をもらう
などの方法があります。

どの方法で収益化するのかによって、購入すべきポータルサイトの扱う分野、必要なアクセス数なども変わってくるでしょう。

ポータルサイトを購入する際は、相場を参考にしつつ、今後のサイト運営方針と絡めて相場以外の要素も注視することが大切です。

ジャンル以外でサイトの価値に影響を与える要素

アフィリエイトサイトやECサイトなどといったサイトのジャンル以外にも、サイトの価値に影響を与える要素があります。サイトを適正価格で購入するために知っておくべき代表的な要素は、次の3つです。

・収益数
・アクセス数
・集客力

それぞれ、どのような要素で、どのようにサイトの価値に影響するのかを、以下で見ていきましょう。

収益性

収益性とは、かけたコストに対して収入をどれくらい上げられるか、つまり、利益を稼ぎ出す力のことです。費用を10万円かけて30万円の収入があるサイトと、100万円の収入があるサイトでは、後者のほうがより収益性の高いサイトと言えます。

収益性の高いサイトでは、
・サイトの購入費用を速やかに回収できる
・運営費用を差し引いても利益が出やすいため、サイトの改善もしやすい
などのメリットがあるため、サイトの価格も上昇します。

サイトの収益性が高ければ、その収益を活用して、さらに収益性を高める施策を打ち出しやすくなります。

収益化しやすいジャンルとしては、金融関係・教育・恋愛・人材などさまざまですが、人気の高いジャンルは競合も多いことに注意が必要です。あらかじめ競合サイトを確認し、差別化を図る独自性を打ち出して運営していけるか、検討しておくと良いでしょう。

なお、購入を検討する時点で収益性が思ったようなものでないサイトであっても、アクセス数の多い集客力のあるサイトであれば、検討する価値があります。サイトの改善を行うことで、集客力を収益につなげることも可能だからです。

アクセス数

アクセス数とは、サイトにアクセスされた回数です。アクセス数の多いサイトも価値が高くなります。

なお、似たような言葉に、ユニークユーザー数・PV数・セッション数などがあり、意味は以下のとおりです。

ユニークユーザー数

アクセスした人の数。

同一人物が複数回アクセスしても、1回と数える。

PV数

サイト内のページが閲覧された回数。

同一人物が3回そのページにアクセスした場合、PV数は3回。

セッション数

訪問者がサイトを訪問してから離脱するまで(セッション)の回数。

例えば、1人の訪問者が朝と夜の2回サイトを訪問し、2回とも離脱するまでに3つのページにアクセスした場合、以下のようになります。

・ユニークユーザー数は1
・PV数は6
・セッション数は2

ユニークユーザー数・PV数・セッション数のいずれもアクセス数のカウント方法です。アクセス数を見るときは、どのアクセス数を重視したいのか考えておくことが大切です。

アクセス数が多いサイトは、多くの人に情報発信しやすく収益化の土台になるため、人気があります。特に、アドセンスサイト・ブログ・ポータルサイトなど、広告収入で収益を上げようとする場合は、アクセス数の多さは収益の高さに直結する要素です。

集客力

集客力とは、検索エンジンやSNS・Web広告などから見込み客を流入させる力です。効率良く集客できるサイトは収益・コンバージョンを伸ばしやすいため、価格も高くなります。

検索エンジンからの集客力が高いサイトは、適切なSEO施策が行われており、検索順位も常に上位をキープすることが可能です。購入を検討する際は、どのようなキーワードに対してどのようなSEO対策を行っているのか、確認しておきましょう。

SNSから多数の見込み客を流入させるサイトは、フォロワー数が多く、更新頻度も高いのが特徴です。SNS経由の集客力を活用できるサイトを購入する際は、SNSでの配信目的を明確にし、どのようなコンテンツを配信していくのか具体化した上で検討すると良いでしょう。

集客力アップにつながる広告と言えば、特定のキーワードで検索した際に上位表示可能なリスティング広告です。しかし、ノウハウがないと効果的に集客につながらない難しい広告でもあります。サイトだけではなく、広告の出し方などのノウハウについても譲り受けられるか、確認しておきましょう。

そのほかサイトM&Aで発生する費用

サイトM&Aでは、サイトの購入費用のほかにも費用が発生します。

代表的なものは、次の3種類です。

・仲介手数料
・サイト(サーバー)移管の費用
・各種税金

「諸費用がこんなにかかると思っていなかった」と後悔しないためにも、必要な費用の種類と相場を確認しておきましょう。

仲介手数料

仲介手数料は、サイトM&Aを業者に仲介してもらい、成約した場合に支払う手数料です。
相場は成約金額の3%~10%で、成約金額が低い場合は、最低手数料という固定の手数料を支払います。最低手数料の相場は、5万~30万円です。

サイトM&Aの仲介を依頼する場合、仲介手数料にも注意して業者選びをしておかないと、サイトを購入したものの、なかなか初期費用を回収できないということにもなりかねません。

なお、安心・スピーディーなサイトM&Aを実現する「M&A-WEB」では、成約手数料1万円(税込)から、お取引が可能です。

M&A-WEBのご利用料金例

成約金額(税込)

成約手数料(税込)

~20万円まで

1万円

20万~50万円まで

3万円

50万~100万円まで

5万円

100万~200万円まで

10万円

200万~3,000万円まで

成約額の5%

3,000万~1億円まで

成約額の3%

1億円以上

成約額の1.5%

「M&A-WEB」では、他社で発生するケースがある着手金・中間報酬も無料となっています。

このように仲介手数料は業者によって異なるため、業者選びの際は、仲介手数料の金額も含めて比較すると安心です。

サイト(サーバー)移管の費用

サイトを購入すると、サイト(サーバー)を移管するための費用が発生します。具体的には、ドメイン・コンテンツの移動が必要です。費用相場は業者によってさまざまで、約3万~30万円と大きく開きがあります。

移管費用に影響する代表的な要素は、以下のとおりです。

・サイトの規模(ページ数)
・データ容量
・CMSの使用状況
・現サーバーや移行先サーバーの種類
・ドメイン
・アクセス制限の有無
・リダイレクト設定の有無
・SSLの有無

サイト(サーバー)の移管は、代行業者に依頼せず自社で行うこともできます。その際は数千円の費用で済みますが、知識や経験がない場合は、業者に依頼することをおすすめします。

その理由は、よくわからないままコンテンツを移動させると、データが消える可能性もあり、リスクが大きいためです。

なお「M&A-WEB」では、サイト移管についてのご相談を無料で承っております。

「サイトを移管したいけれど、どこに頼めば良いのかわからない」などお困りの場合は、お気軽にご相談ください。

各種税金

企業が購入したサイトから収益が上がった場合、事業年度の法人所得として、法人税などの対象となります。

一方で、個人がサイトから、アフィリエイト収入など広告収入を得るときは所得税の対象です。そのため、確定申告が必要となることに注意しましょう。企業に属している場合も、年末調整ではなく確定申告の対象となります。

なお、所得税は、所得金額全額が対象となるわけではありません。課税対象外となる控除額と呼ばれる部分があり、1年分の給与やアフィリエイト収入などの総額から控除額を差し引いた金額をもとに、所得税が課されます。

参考までに所得額ごとの控除額は、以下のようになります。

所得金額

控除額

1,000円~1,949,000円まで

0円

1,950,000円~3,299,000円まで

97,500円

3,300,000円~6,949,000円まで

427,500円

6,950,000円~8,999,000円まで

636,000円

9,000,000円~17,999,000円まで

1,536,000円

18,000,000円~39,999,000円まで

2,796,000円

40,000,000円以上

4,796,000円

サイトM&Aで失敗しないための注意点やポイント

サイトM&Aで次のような失敗をしないためには、仲介業者を上手に活用することが大切です。

・サイトM&A詐欺に遭う
・認識誤りにより、ニーズと異なるサイトを購入する

仲介業者を活用することでどのようにリスクを回避できるのか、詳しく見ていきましょう。

サイトM&Aのトラブルやリスクに注意!

サイトM&Aで特に注意すべきトラブルが、詐欺や購入するサイトに対する認識の誤りによって、ニーズとかけ離れたサイトを購入したり、品質以上に高い金額を支払ったりすることです。

サイトM&Aは比較的気軽に取引されやすく、特に売買価格が数十万円と低額の場合は、仲介手数料節約も兼ねて、当事者間で取引するケースもあります。

しかし、専門知識がないまま当事者間で取引するのは、とても危険です。例えば、アクセス数などのサイト情報を偽られているのに気づかないまま購入してしまうケースがあります。

また、サイトのスペックや運用状況をきちんと確認せずに購入すると、サイト移管後、思ったような収益化が難しくなる可能性もあるでしょう。

サイトM&Aでは、可能な限り信頼のおける仲介業者をとおし、購入するサイトの状況や契約書の内容は必ず自分たちで納得するまで確認した上で購入することが、トラブル回避につながります。

リスクを防ぐためにも仲介業者への依頼がおすすめ

サイトM&Aのリスクを回避し安全に売買を行うためには、信頼できる仲介業者にサポートを依頼することをおすすめします。

サイト売買・事業M&A専門のプラットフォーム「M&A-WEB」では、経験豊富なプロが徹底サポート。専門知識がなくても安全にサイトM&Aを実行できるでしょう。

また、代金一時預かり(エスクローサービス)やサイト引っ越し(サイト移管)の無料相談など、万全のサポート体制が整っております。

信頼できるサイトM&Aのサポート先をお探しなら「M&A-WEB」をご活用ください。

まとめ

サイトM&Aは、スピード感のある事業展開に効果的です。

ニーズに最適なサイトを適正価格で入手するには、サイトのジャンルごとの相場などを確認したり、信頼できる仲介業者に依頼したりすることが大切です。