Webサイト譲渡契約書の必須条項|表明保証・競業避止・著作権移転まで雛形の見方を解説

更新: 2026年6月8日

Webサイト譲渡契約書の必須条項|表明保証・競業避止・著作権移転まで雛形の見方を解説

Webサイト譲渡契約書とは、ドメイン・コンテンツ・著作権・会員情報・各種契約上の地位など、Webサイトの運営に必要な資産・権利を売り手から買い手へ移転する条件を定める、事業譲渡契約の一種です。 本記事は中小企業のM&A仲介プラットフォームM&A-WEBの編集視点から、Webサイトの売買が動き出した当事者が、譲渡契約書にどんな条項を・なぜ盛り込むのかを、必須条項ごとに売り手・買い手双方の交渉観点で整理します。サイト売買全体の流れは親記事サイト売買とは|手順・相場・注意点の完全ガイドをご覧ください。

結論先出し:契約でのトラブル回避の要は、① 譲渡対象範囲の特定(何を移すかの確定)、② 表明保証・競業避止・契約不適合責任による双方のリスク配分、③ 著作権(27条・28条)の移転の特掲の3点に集約されます。雛形(ひな形)はあくまで出発点で、Webサイト固有の論点や個別事情の反映、条項の有効性・当否の最終判断は専門家への確認が前提です。とくに著作権は、翻案権(著作権法27条)・二次的著作物の利用権(同28条)を契約に特掲しないと譲渡人に留保されたと推定される(同61条2項)点が、Webサイト譲渡で見落とされやすい論点です。

本記事のスコープと前提:本記事は契約条項の一般的な意義・目的に関する一般情報です。個別契約の条項の法的有効性・当否の判断、契約書の作成・レビューは弁護士、印紙税・譲渡所得などの税務は税理士、会員・顧客の個人情報の取り扱いの適法性は弁護士・最新の個人情報保護委員会ガイドラインが、それぞれの専門領域です。Webサイト譲渡が会社法上の事業譲渡に該当するかなどの法的評価はケースにより異なります。本記事は特定の契約書テンプレートやサービスを「これで万全」と断定するものではありません。

Webサイト譲渡の位置づけ — 事業譲渡の一種としての契約

Webサイト譲渡は、ドメイン・コンテンツ・各種契約上の地位といった個別の資産・権利を移転する「事業譲渡型」の取引として扱われるのが一般的です。 会社の株式そのものを売買する株式譲渡とは異なり、移す資産を一つひとつ特定して引き渡す形になるため、「何を・どの条件で移すか」を契約書で丁寧に定める必要があります。

株式譲渡か事業譲渡か(スキームは別記事へ委譲)

Webサイトやブログ・ECの売買は、運営主体が個人事業主や中小企業であることが多く、資産を個別に移転する事業譲渡型で組まれるケースが多く見られます。ただし、運営会社ごと売買する場合は株式譲渡型になることもあり、どちらのスキームを選ぶかで税務・手続きの結果が変わります。スキーム選びと税務の詳細は個人と法人でのサイト売買スキームの違いで扱っています。 本記事は「Webサイト譲渡は事業譲渡の一種である」という接続点を前提に、契約の中身へ角度を絞ります。

取引フロー上の位置 — 契約は実行直前のフェーズ

Webサイト売買の取引は、おおむね「査定 → 交渉 → デューデリジェンス(DD)→ 契約(本記事) → 決済・引渡し → 技術的な移管 → 引き継ぎサポート」と進みます。本記事が扱うのは、合意条件を文書に固める「契約」のフェーズです。取引前の概算査定はサイト売買 査定の相場と評価額計算、買い手による精査はサイト買収 デューデリジェンス完全ガイド、サイトM&Aの基礎や相場観はサイトM&AとはサイトM&Aの相場で確認できます。

「契約で何を決め、その後どう移すか」を分けて考える

契約書で取引条件を確定したあとに、実際にドメイン・サーバー・ASP・各種アカウントを移すのが技術的な移管フェーズです。ドメイン・サーバー・ASP・計測ツールなどの具体的な移管手順はサイト売買の引き継ぎ完全ガイドに詳述しています。 本記事では移管手順は概要にとどめ、「移管をどう契約条項に落とすか」に焦点を当てます。なお、会社ごと・事業ごと売買する事業M&Aのクロージング書類との対比はM&Aクロージングの実務が、個人の事業譲渡の進め方は個人事業の事業譲渡の進め方が参考になります。

Webサイト譲渡契約書の全体像と構成

Webサイト譲渡契約書は、譲渡対象の特定・対価・引渡し・各当事者の表明保証や義務・契約不適合責任・一般条項(秘密保持・解除など)といった要素で構成されるのが一般的です。 契約書の目的は、取引条件を文書で明確にして「言った・言わない」の紛争を防ぎ、引渡し後にトラブルが起きたときの責任の所在をあらかじめ定めておくことにあります。

典型的な条文構成の俯瞰

事業譲渡契約書やサイト売買契約書のひな形は、リーガルメディアや弁護士事務所、契約書テンプレートサービスなどで公開されています。典型的には、契約の目的・譲渡対象資産の定義・譲渡価格と支払方法・引渡し(クロージング)・表明保証・誓約事項(競業避止など)・契約不適合責任(補償)・秘密保持・解除・準拠法と協議といった順で構成されます(事業譲渡契約書の条項構成の一般像についてはGMOサイン マガジン 事業譲渡契約書の解説、サイト譲渡契約の定めるべき事項についてはマネーフォワード サイト譲渡契約の基本が参考になります)。

公開テンプレートの種類と位置づけ

参照できる主な公開テンプレートには、政府系の中小企業庁中小M&Aガイドライン(第3版)とその参考資料(各種契約書サンプルを含む)、民間の大手リーガルメディアの事業譲渡契約書ひな形や、弁護士事務所が公開するウェブサイト売買契約書の雛形などがあります。これらは条文構成や記載例の理解に有用ですが、ひな形はあくまで出発点です。Webサイト固有の論点(著作権・SEO・ASPや決済の契約上の地位・会員情報)は個別の反映が必要で、そのまま流用すると論点の漏れや不利な条項の見落としにつながりやすい点に注意が必要です。

盛り込むべき必須条項 — チェックリスト

以下は、Webサイト譲渡契約で核となる9条項です。各条項の目的と、売り手・買い手それぞれの主な交渉観点、そして条項が抜けると起きるリスクを整理します。自分のケースでどの条項を厚く定めるか、どこを交渉するかの判断材料としてご活用ください。なお、ここで示すのは一般的な意義・観点であり、個別の文言が有効か・自分の契約に適切かの判断は弁護士にご確認ください。

条項 目的 売り手の主な観点 買い手の主な観点 抜けると起きるリスク
譲渡対象範囲の特定 何を移すかを確定する 関連サイト・SNSなど除外資産を明確化 ドメイン・SSL・SNS・会員情報まで網羅 移転漏れ・引渡し後の紛争
対価・支払条件 金額と支払時期を定める 着金前の全権限移譲を避ける 着金と権限移譲の同時履行・分割 持ち逃げ・代金未払いリスク
引渡し・移管 いつ何を引き渡すかを定める サポート範囲・期間の限定 ダウンタイム最小化・確実な移管 引渡し不能・運用停止
表明保証 提供情報の真実性を保証する 「知る限り」など限定文言の付与 アクセス・収益・権利帰属を広く保証 虚偽情報による損害の救済不能
競業避止義務 売り手の類似事業を制限する 期間・範囲・地域の限定を交渉 明記しないと当然には効きにくい 売り手の類似サイトで収益毀損
知財・著作権の移転 著作権などを確実に移す 移転範囲の明確化 27条・28条の特掲・移転登録 権利の留保・第三者対抗不可
契約不適合責任(旧・瑕疵担保) 引渡し後の不適合の責任配分 期間・上限の設定 追完・減額・解除・補償の確保 DDで見抜けない不適合の負担
秘密保持 取引情報の漏洩を防ぐ 開示範囲・存続期間の明確化 開示範囲・存続期間の明確化 取引情報・ノウハウの漏洩
解除 違反時に契約を解消する 軽微な違反での解除回避 重大な不履行への対処手段確保 不履行への対処ができない

以下では、論点が重い6条項をそれぞれ深掘りします。

譲渡対象範囲の特定(Webサイト固有の論点)

Webサイト譲渡では「何を移すか」の特定が最重要で、ここが曖昧だと引渡し後の紛争に直結します。 譲渡対象になりうる資産・権利は多岐にわたります。

  • ドメインの使用権・登録に関する契約上の地位
  • ソースコード・プログラム・デザイン・画像などの素材、サイト内データ
  • 記事・コンテンツの著作権(後述の§4-5の論点)
  • 会員・顧客情報(個人情報を含む場合は§5の論点)
  • ASP・広告主・決済(カート)・取引先・外注先との契約上の地位
  • 関連サイト・SNSアカウント・メールアドレスなどを含めるかどうか

売り手は他事業で使う関連サイトやSNSを除外したい一方、買い手は運営継続に必要な資産を漏れなく対象に含めたい、という利害が生じます。何を含め何を除くかを資産の定義条項で具体的に列挙することが一般的です(記載項目の整理はケイヤクウォッチ サイト譲渡契約などが参考になります)。なお、各資産を実際にどう移すかの技術的な手順はサイト売買の引き継ぎ完全ガイドに委ねます。

対価・支払条件と引渡しの順序

対価条項では金額だけでなく、支払時期と引渡し・権限移譲のタイミングの連動が論点になります。 Webサイト譲渡には「先に権限を渡したら代金が入らない」「先に代金を払ったのに引き渡されない」という双方のリスクが構造的にあります。

一般的には、契約締結時に手付・一部、移管完了後に残金といった段階的な支払いとし、着金の確認と権限移譲を連動させる設計が用いられることが多いとされています。売り手は着金前にすべての権限を渡すことを避けたいと考え、買い手はダウンタイムを抑えつつ確実な移管を求めます。安全な決済・移管の順序の具体的な考え方や技術的な移管手順はサイト売買の引き継ぎ完全ガイドで詳述しています。 本記事では「支払いと引渡しの順序を契約条項として連動させる」という位置づけにとどめます。

表明保証(サイト売買特有の論点)

表明保証とは、契約当事者(とくに売り手)が、提供する情報や対象資産について一定の事項が真実かつ正確であることを相手方に保証し、違反があれば補償する仕組みです。 Webサイト売買では、表明保証の対象として次のような項目が問題になりやすいとされています。

  • アクセス数・収益データなどの数値が、提示した資料と実態で一致していること
  • コンテンツの著作権が売り手に帰属し、第三者の権利を侵害していないこと
  • 反社会的勢力でないこと、係争・クレームが存在しないこと

Webサイト特有の論点として、SEOの検索順位は譲渡後に保証しない(免責とする)旨が置かれることが多い点が挙げられます。検索順位はアルゴリズムや外部要因に左右され、売り手がコントロールできないためです。一方、売り手は自らの保証範囲を限定するため、「重要な点において」「売り手の知る限り」といった限定文言を付すことを交渉するのが一般的です。どこまでを表明保証の対象とし、どの限定文言が自分のケースで適切かの判断は弁護士にご確認ください。

競業避止義務

競業避止義務とは、売り手が譲渡後に同種・類似の事業を行わないことを約束する条項で、Webサイト譲渡では「契約書に明記しないと当然には効きにくい」点が重要です。 会社法は事業譲渡に該当する場合に譲渡会社の競業避止義務(一定地域内で20年など)を法定していますが、これは会社法上の事業譲渡に該当することが前提です。

Webサイトの売買がこの会社法上の事業譲渡に該当するかはケースにより異なり、当然に該当するとは限りません。そのため、売り手が類似サイトを新たに立ち上げて買い手の収益を奪う事態を防ぐには、契約書に競業避止義務を明記しておくことが実務上重要になります。条項では、期間(1〜2年とする例が見られます)・対象となる事業や分野・地域・例外として認める事業の範囲などを定めます。売り手は制限を限定したい、買い手は広く制限したいという利害が対立しやすい条項です。どの範囲・期間であれば有効と扱われるかの個別判断は、公序良俗・職業選択の自由との関係も含め弁護士にご確認ください。

知的財産権・コンテンツ著作権の移転

Webサイトの記事・画像・デザインなどの著作権は、対価を支払えば自動的に全部が移るわけではなく、別途の譲渡合意と、特定の権利の「特掲」が必要です。 ここはWebサイト譲渡で最も見落とされやすい論点の一つです。

著作権法61条2項は、「著作権を譲渡する契約において、第27条又は第28条に規定する権利が譲渡の目的として特掲されていないときは、これらの権利は、譲渡した者に留保されたものと推定する」と定めています(e-Gov 著作権法)。つまり、翻案権(27条)と二次的著作物の利用権(28条)は、契約書に「27条・28条の権利を含めて譲渡する」と明記しないと、売り手に留保されたものと推定されます。記事のリライトや派生コンテンツ展開を予定する買い手にとっては重要な確認点です。

また、著作者人格権(公表権・氏名表示権・同一性保持権)は一身専属の権利で譲渡できないため、実務では「著作者人格権を行使しない」とする不行使特約を設けるのが一般的です。さらに、外注ライターや制作会社が作成したコンテンツは、その権利が売り手に集約されているかをDD段階で確認しておく必要があります(確認観点はサイト買収 デューデリジェンス完全ガイド)。

第三者対抗の観点では、著作権法77条1号により、著作権の移転は登録しなければ第三者に対抗できないとされています。文化庁への著作権移転登録は、二重譲渡のような場面で自らの権利を主張するための対抗要件であり、必須ではないものの、重要なコンテンツでは検討に値します。

契約不適合責任(旧・瑕疵担保)と補償

契約不適合責任とは、引き渡された対象が契約内容に適合しない場合に、買い手が追完・代金減額・損害賠償・解除などを求められる責任で、表明保証と並んで引渡し後のリスク配分を担います。 2020年施行の改正民法により、従来の「瑕疵担保責任」は「契約不適合責任」へと整理されました。

Webサイト譲渡では、引渡し後にコンテンツの権利上の問題、ペナルティ、データの欠落といった不適合が判明することがあります。売り手は責任を負う期間や補償の上限額を設定したい一方、買い手は追完や減額・解除の手段を確保したいと考えます。表明保証違反による補償と契約不適合責任の関係(どちらをどう使うか)も整理しておく論点です。DDで洗い出した懸念事項を、この条項や表明保証にどう落とし込むかが実務上のポイントになります(DDの確認項目はサイト買収 デューデリジェンス完全ガイド)。期間・上限・救済方法の具体的な定め方が自分のケースで妥当かは弁護士にご確認ください。

自分のケースでどの条項を厚く定めるべきか迷ったら、M&A-WEBの無料相談でご相談ください。表明保証や競業避止の負担を限定したい売り手の方、瑕疵リスクを契約で抑えたい買い手の方はこちら。完全成功報酬・売主完全無料で、契約面まで伴走します。

会員情報・個人情報の移転で注意すること

会員・顧客の個人情報を含むWebサイトを譲渡する場合、個人情報保護法上の取り扱いに留意が必要です。 ECサイトや会員制サイトでは、顧客リスト・購入履歴・メールアドレスなどの個人データが資産価値の中核になることもあり、これを譲渡対象にどう組み込むかが論点になります。

個人データの第三者への提供は、原則として本人の同意が必要とされていますが、事業の承継に伴って個人データが提供される場合には例外的な取り扱いが定められています。ただし、その適用範囲や、承継後の利用目的の範囲などは個別の事情によって判断が分かれます。譲渡資産の定義に取引先・会員情報を含める際は、利用目的・取得経緯・同意取得の状況を確認しておくことが一般的です。個別のケースで第三者提供の同意が必要か、事業承継の例外が適用されるかの適法性判断は弁護士、および最新の個人情報保護委員会のガイドラインでご確認ください。

契約締結に伴う法務手続き

Webサイト譲渡契約の締結後には、印紙税・著作権や産業財産権の移転登録など、契約書本体とは別の法務・税務手続きが発生しうる点に注意が必要です。 ここでは制度の一般像を整理します。具体的な税額や適用可否は最新の公式情報・専門家でご確認ください。

印紙税(収入印紙)

書面で締結する譲渡契約書は、その内容によって印紙税の課税文書(営業の譲渡や無体財産権の譲渡に関する契約書など)に該当しうるとされています。著作権など無体財産権の譲渡に関する契約書の取り扱いについては国税庁が解説を公開しています(国税庁 質疑応答事例)。課税文書に該当する場合は、契約金額に応じた収入印紙を貼付します。一方、電子契約(電子データのみで紙の文書を作成しない方式)は印紙税が課されないと一般に解されています。該当区分や具体的な税額は文書の内容によって変わるため、最新の国税庁情報・税理士でご確認ください。

著作権・産業財産権の移転登録

著作権の移転登録は、前述のとおり第三者対抗要件として文化庁に対して行うもので、譲渡人・譲受人の共同申請が一般的です。

商標権や特許権などの産業財産権が譲渡対象に含まれる場合は、特許庁への移転登録が必要です。特許庁は、権利の移転は相続・合併などの一般承継を除き登録が効力発生要件となること、移転登録申請には登録免許税の納付(収入印紙等での納付)が必要であることを示しています(特許庁 権利の移転等に関する手続)。Webサイトに紐づくブランド名・ロゴを商標登録している場合は、この移転手続きの要否を確認します。

会社法上の手続き

Webサイト譲渡が会社法上の事業譲渡に該当する場合は、株主総会の特別決議など会社法上の手続きが求められることがあります。ただし、該当するかどうかの判断はケースにより異なるため、詳細とスキーム選択は個人と法人でのサイト売買スキームの違いに委ね、最終的な法的評価は弁護士にご確認ください。

契約書の作り方とチェックの進め方 — ひな形の安全な使い方

契約書は、公開ひな形を出発点にしつつ、Webサイト固有の論点を反映し、双方でレビューしたうえで専門家チェックを経るのが安全な進め方です。 ひな形をそのまま使うことには、固有論点の漏れや自社に不利な条項の見落としというリスクが伴います。

ひな形利用の基本ステップ

  1. 中小企業庁や弁護士事務所などが公開する信頼できるテンプレートを出発点として用意する
  2. Webサイト固有の論点(著作権27条・28条の特掲、SEO順位の免責、ASP・決済・取引先の契約上の地位、会員情報の取り扱い)を反映する
  3. 売り手・買い手の双方で条項ごとに観点をすり合わせ、交渉する
  4. 最終的な条項の有効性・当否・リスクの判断は弁護士、税務は税理士に確認する

ひな形をそのまま使うリスク

ひな形は一般的な事業譲渡を想定して作られていることが多く、Webサイト特有の論点(著作権の特掲やSEO順位の免責など)が抜けていることがあります。また、提示された相手方のひな形には、自社に不利な条項(広い表明保証、短い責任追及期間など)が含まれている可能性もあります。条項の意味を理解したうえで、必要に応じて交渉・修正することが重要です。

仲介・専門家が関与する価値

仲介者や弁護士が関与することで、中立的な条件設計や論点の網羅、不利な条項の発見につながりやすくなります。本記事はあくまで一般情報であり、個別の契約書作成・レビューや条項の有効性判断は弁護士の業務領域です。

Webサイト固有の条項を反映した契約設計を専門家と進めたい方へ — M&A-WEBの無料相談では、売却・買収の契約面までサポートします。完全成功報酬・売主完全無料です。

よくある質問

Webサイト譲渡の契約書には何を書きますか

譲渡対象の特定・対価と支払条件・引渡し・表明保証・競業避止・知財移転・契約不適合責任・秘密保持・解除などを定めるのが一般的です。

Webサイト譲渡で著作権はどう移転しますか

別途の譲渡合意が必要で、翻案権(27条)・二次的著作物の利用権(28条)は契約に特掲しないと売り手に留保されると推定されます(著作権法61条2項)。

サイト譲渡契約の表明保証とは何ですか

提供情報や対象資産が真実・正確であると保証し、違反時に補償する仕組みです。アクセス数・収益・権利帰属などが対象になりやすいとされます。

競業避止義務は契約書に書かないと効きませんか

会社法上の事業譲渡に該当しない限り当然には効きにくいため、契約書への明記が実務上重要とされます。個別の有効性は弁護士にご確認ください。

Webサイト譲渡の契約書に収入印紙は必要ですか

書面契約は内容により課税文書に該当しうるため収入印紙が必要な場合があります。電子契約は非課税と一般に解されます。税額は国税庁・税理士でご確認ください。

Webサイト譲渡は事業譲渡と株式譲渡のどちらですか

資産を個別に移す事業譲渡型が一般的ですが、運営会社ごと売買する場合は株式譲渡型もあります。スキーム選択はケースにより異なります。

契約書のひな形をそのまま使っても大丈夫ですか

ひな形は出発点で、Webサイト固有論点の漏れや不利な条項の見落としリスクがあります。固有論点を反映し、専門家チェックを経るのが安全です。

まとめ

Webサイト譲渡契約書は、取引条件を文書で固めてトラブルを防ぐための土台です。最後に要点を3つに整理します。

  • 核は3点:①譲渡対象範囲の特定、②表明保証・競業避止・契約不適合責任によるリスク配分、③著作権27条・28条の移転の特掲。とくに著作権は対価支払いで自動的に全部が移るわけではない点に注意が必要です。
  • 競業避止は明記が重要:会社法上の事業譲渡に該当しない限り当然には効きにくいため、期間・範囲を定めて契約書に明記しておくことが実務上重要とされます。
  • ひな形は出発点:Webサイト固有の論点を反映し、双方でレビューしたうえで専門家確認を経ることが前提です。個別条項の有効性・当否の判断は弁護士、印紙税・譲渡所得などの税務は税理士・最新の国税庁情報でご確認ください。

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