BASE(ベイス)ってどんなサービス?
BASE(ベイス)とは、2012年に創業されたネットショップ開設サービスのことです。2022年2月時点で、170万以上のショップが開設されています。
ネットショップの開設実績が、2021年まで4年連続ナンバーワンとなっており、注目度がわかるのではないでしょうか。
BASEの特徴は、決済機能を導入する手間無くネットショップを開設できる点です。7種類の決済方法に対応しており、公式アプリの作成やかんたん発送などができる機能拡張用のBASE Appsも利用できます。
利用者数も、右肩上がりで増え続けており、「ECサイトを個人や自社でつくるよりも簡単にネットショップを開きたい」という方にはおすすめです。
BASE(ベイス)で出店するために必要な費用
BASEで出店するにあたって、出店する店舗側の費用はどれくらい必要なのでしょうか。ここからは、BASEで出店するために必要な費用の目安や内訳について紹介します。
初期費用は無料
BASEで出店する際、初期費用は発生しません。登録や月額の利用料金は発生しないシステムになっているため、ネットショップ開設にいたるまでのハードルが低く、はじめての方でも安心して利用できます。
ただし、商品の販売時に「販売手数料」が必要になるため、ショップとしての運営費用そのものはかかります。
売上に応じて手数料を支払うシステムのため、初期費用をかけずに開設したい方におすすめです。
必要な利用料・手数料
BASEでは初期費用はかからないものの、売却時の利用料や手数料などは必要になります。BASEで出店する際の運営費用は、以下のとおりです。
初期費用:無料
月額利用料:無料
販売時サービス利用料:3%
決済手数料:3.6%+40円
売上金振込手数料:250円
(売上金が2万円未満の場合は別途事務手数料500円が必要)
上記からわかるように、初期費用や月額利用料は無料である一方、サービスの利用料が発生する仕組みになっています。
すなわち商品が売れた場合のみ、売れた商品に対して6.6%+40円支払えば良いため、出品数に応じて費用が必要になることもありません。
新料金プラン「グロースプラン」
2022年4月以降から、BASEでは新料金プラン「グロースプラン」が追加されます。利用できる機能は従来のプランと同様です。
従来のプランとグロースプランの違いは、料金設定や利用料にあります。
■グロースプラン
月額利用料:5,980円
決済手数料:2.9%
従来のプランには月額利用料の設定はありませんでした。しかし、グロースプランの場合、従来のプランよりも決済手数料が安く設定されています。
月額利用料が高く設定されているため、月間売り上げが17万円を超える場合にはグロースプランを選ぶと良いでしょう。
BASE(ベイス)に出店するまでの流れ
ここからは、BASEでネットショップを出店するまでの流れを紹介します。
1.ショップアカウントの作成
2.必要情報の入力
3.商品の登録
4.サイトデザインの編集・公開
この4ステップの手順に沿って出店登録を進める形が一般的です。それぞれの手順ごとに詳細を解説します。
1.ショップアカウントの作成
BASEでネットショップをはじめるには、まずショップアカウントの作成を行います。BASEの登録ページから「メールアドレス」「パスワード」「ショップURL」を入力しましょう。
ショップURLは好きな文字列+11種類のドメインから、選択すれば問題ありません。ドメインとは、URLの末尾にある「.com」や「co.jp」などと表記されているものです。
独自ドメインを使用する場合でも一度ショップURLを設定する必要があるので、登録後に任意のドメインに変更しましょう。
登録ページの設定が完了したら、反社会的勢力でないことの表明・確約に関する誓約書に同意して、ショップアカウントの登録完了です。
2.必要情報の入力
登録が完了したらメール認証を行い、ネットショップの運営に必要な情報を入力しましょう。
■BASEでネットショップを運営する際に必要な情報
・個人事業主か法人かの区分
・事業者の氏名
・事業者の所在地
・事業者の連絡先(電話番号)
・その他(営業時間、定休日等)
・販売価格について
・支払い方法
・商品の引渡時期
・返品についての特約に関する事項
決済方法は、BASEかんたん決済で使用するものを7種類の中から選択します。また、必要情報の入力とあわせて、屋号、事業者の情報、ショップカテゴリも入力しておきましょう。
運営に必要な情報の入力が完了すれば、ショップがオープンできる状態になります。
3.商品の登録
ショップに関する情報入力が完了したら、販売する商品の登録を行います。BASEの管理画面のホームから商品登録タブを開き「+商品を登録する」を押して、商品情報を入力してください。商品の画像なども、登録時に設定できます。
商品の登録が完了すると、商品管理画面に表示されるようになります。商品管理画面から、商品の公開や削除も選択できるので適宜活用しましょう。
4.サイトデザインの編集・公開
ユーザーが閲覧するサイトのデザインを決定し、編集・公開すればネットショップとしてスタートすることができます。
サイトデザインの編集は、メニュー内にある「デザイン」からテンプレートを選択し、色やロゴなどの設定ができる箇所をそれぞれ選択していきましょう。
サイトデザインのテンプレートは、無料のものだけでなく有料で購入することも可能です。また、BASEのロゴ作成Appを活用すれば、オリジナルのロゴも作成できます。
サイトのデザイン編集が終了したら、メニューにある「ショップ設定」から「公開」にチェックをつけて保存すればショップの公開完了です。
BASE(ベイス)で出店するために知っておきたい4つのこと
ここからは、BASEでネットショップを出店する際に知っておきたい、4つの注意点について解説します。
集客力が弱い
BASEは、楽天市場やYahoo!ショッピングなどのような「モール型EC」のような知名度がなく、集客力が弱いため注意が必要です。
BASEは個別のネットショップとして運用するため、集客は自分で行わなければなりません。
購入金額に応じたポイントバックなどもないので、BASEで開設されたショップから買い物ができるアプリ「Pay ID」を活用して集客力の弱さをカバーしましょう。
BASEでのネットショップ開設をゼロからスタートするよりも、もともと集客力のあるアカウントを購入するのも選択肢のひとつです。
M&A-WEB(エムエーウェブ)を活用すれば、事業としてサイトの売買を行うことができます。
すでにファンがついている状態からショップをスタートさせることができるので、M&A-WEBの活用を検討してみるのもおすすめです。
販売手数料が高い
BASEで開設したネットショップは、販売時に支払う手数料がほかのネットショップ開設サービスと比較して高めに設定されていることにも注意が必要です。
販売数が増えるほど支払う手数料が増えてしまうため、売上の多い大規模ショップの出店には適していません。
しかし、2022年4月からスタートする「グロースプラン」であれば、大規模ショップ向けの新料金プランとして、手数料を安く抑えることができます。
BASEを利用する際には、売り上げ規模からプランの種類を検討することも大切です。
カスタマイズできる箇所が少ない
BASEでサイトをつくるとき、コーディングなどの専門的な知識がなくてもテンプレートを活用して簡単に作成できるメリットがあります。
ただし、ノーコードで簡単にデザインを編集できるものの、無料でカスタマイズできる箇所が限られている点に注意しなければなりません。
Shopifyなどのように、サイトのフルカスタマイズが可能なネットショップ開設サービスと比較すると、オリジナルデザインや機能を盛り込んだネットショップを作りにくい傾向にあります。
ただし、BASE Appsで拡張機能を入れることでHTMLの編集も可能になるので「他店と差別化を図りたい」「自社の個性を出したい」という場合には活用してみると良いでしょう。
BASEで使用できるサイトのデザインテンプレートは、2022年2月時点で無料のものが11種類、有料のものは60種類以上にのぼります。
自社の特色を出したサイトをつくりたいが、コーディングによるカスタマイズが困難な場合には、有料テンプレートを活用するのもおすすめです。
販売できないものや販売に制限付きがある
BASEでは、販売できないものや登録禁止のものなど、販売に制限があることに注意する必要があります。
そのため、事前に必ずショップ運営に関するガイドラインに目を通し、販売したい商品が登録可能かを確認しておくことが大切です。
また、中古品の販売を取り扱う際には「古物商許可証」の提出が必要になります。
中古品を取り扱う場合、古物商許可証を取得し、ショップのトップページに「氏名または名称」「許可された公安委員会の名称」「許可証の番号」を記載しておきましょう。
まとめ
BASEへの出店は、無料で手軽に始められるメリットがある一方で、開設後は自力で集客などを行う必要があります。
BASEのメリットを活かしたネットショップをはじめるためにも、注意点を事前に確認し、対策を講じておくことが大切です。
また、集客することが難しいのであれば、事業ごと購入する方法もあるので検討してみると良いでしょう。