EC業界に参入するならM&A!買収のメリットやポイントを解説

EC業界に早期参入を目指すなら、ECサイトを買い取るのが近道です。すでに成功しているECサイトを活用することで、ノウハウ不足によるリスクを減らせる嬉しい効果も期待できます。 今回はECサイトの買収について詳しく説明しながら、メリットやデメリット、成功のポイントを紹介します。ECサイトの運営を検討中なら、ぜひチェックしてください。

この記事は約6分で読み終わります。

ECサイトは買収できる?M&A事情を知る

そもそも「EC(Electronic Commerce:電子商取引)」とは、インターネット上で商品を売買することをいいます。その拠点となるのがECサイトであり、代表的なものとしてはAmazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなどがあげられます。

そもそもECサイトは買収できるのでしょうか。最初に、EC業界の動向やM&A事情からみていきましょう。

EC業界のM&A事情

企業の合併や買収に対して、「大企業が行う一大事業」というイメージをもつ方は多いでしょう。ですが、日本国内で行われるM&Aの約半数は売上1〜10億円前後の中小企業が主体となっており、日常的に行われています。

EC業界は発展が著しく、いま現在も成長し続けている将来性の高い業種です。そのため、他業界からの参入が多く、大企業はもちろん、中小企業間でも盛んにECサイトの売買が行われているのが実情です。

EC業界のM&Aが活発な背景には、事業撤退にともないサイトを売却したい企業と、EC業界に参入したい企業との利害が一致していることがあげられます。運用実績のあるサイトを買い取れば、スムーズに自社製品のネット販売が実現するからです。

ECサイトの買収相場

ECサイトの買収費用の相場は、サイトの営業利益2〜3年分に、純資産をプラスした金額が一般的とされています。

EC業界はまだまだ成長に期待がもてるため、今後さらに算出年数が増えていく可能性があります。また、ECサイトの付加価値によっては、さらに売買価格が高額になることも考えられます。

これからECサイトの買収を目指すなら、買収の相場や金額算出の方法をしっかり理解しておくことが大切です。相場を把握していないと、買収のメリットとリスク判断や購入額を決めるときに誤った判断をしやすいため、しっかり頭に入れておきましょう。

ECサイトを買収するメリット

ECサイトを構築することは、それほど難しいものではありません。ですが、最初から作るとなると時間やコストがかかるため、ECサイトを買収するほうが効率的です。

ここでは、企業がECサイトを買収するメリットを解説します。

スピーディに参入できる

ECサイトの買収には、EC事業に早期に参入できるメリットがあります。サイト構築や集客、SEO対策に必要以上の時間をかけずに済むため、自社サイトを新規に立ち上げるよりもスピーディに事業を始められます。

また、運用マニュアルなどもそのまま引き継ぐので、ネット販売やサイト運用の知識が不足していてもEC事業を始めやすく、準備する時間が省けます。ECサイトの買収は、EC業界において、自社の事業を短時間で成長させるのに役立つでしょう。

リスクを軽減できる

新規事業に参入するときのリスクを軽減できる点も、ECサイトを買収するメリットのひとつです。

成長の著しいEC事業に未経験で新規参入することは、高いリスクがともないます。市場選定やシステム開発、商品ニーズの分析、集客などがうまくいかないと、事業を軌道に乗せられません。

ところが、すでに実績のあるECサイトを買収すれば、軌道に乗っているEC販売のノウハウをそのまま引き継ぐことができます。リスクを減らして損失を防ぎ、より安全にEC事業に参入できるでしょう。

自社商品の販売ができる

ECサイトを買収すれば、より効果的に自社製品を販売できます。とくに、利益率が大きい製品を扱う企業ほど、EC販売によるメリットが大きくなると期待がもてます。

EC販売の消費者ニーズは高いものの、サイト運用や販売に関するノウハウがないと、なかなか収益には結びつきません。運用実績のあるECサイトを買収すれば好条件で自社製品の販売を開始でき、販売実績が向上するとともに、認知度アップも期待できるでしょう。

ECサイトを買収するデメリット

残念ながら、ECサイトの買収は良いことばかりではありません。企業にとってのマイナス要因もあるため、慎重に検討する必要があります。

ここでは、ECサイトを買収するデメリットを解説します。

引継ぎやリニューアルに時間や費用がかかる

EC事業への早期の参入を期待して買収しても、事業の引継ぎやサイトのリニューアルに時間がかかり、思うような効果が得られないことがあります。

サイトの引き継ぎやリニューアルに時間がかかると収益があがらないため、とくに、システムが古いECサイトの買収は注意しましょう。時間とともに余計な費用もかかるため、新規でサイト構築したほうが、メリットは大きくなりがちです。

ECサイトを買収する前に、引き継ぎやリニューアルの必要性を必ず確認しておくことが大切です。

簿外債務や偶発債務を引き継ぐリスクがある

ECサイトをもつ企業ごと買収すると、ネット販売のノウハウだけでなく、企業の簿外債務や偶発債務も引き継ぐことになります。

買収する企業の債務は、将来、企業にとっては大きな損失につながる可能性があります。買収前の交渉で、債務の有無をしっかりチェックしてください。

買収するECサイトが抱える債務が大きい場合は、事業譲渡のスキームを活用するのが賢い選択です。協議で取引対象を決定できるため、簿外債務や偶発債務を引き継がないようにできます。

ECサイト買収を成功させるポイント

ECサイトの買収は、必ずしも良い効果が得られるものではありません。満足度の高い買収をするには工夫が必要です。

それでは、ECサイトの買収を成功させるポイントを見ていきましょう。

売り手とのコミュニケーションが大事

ECサイトのM&Aを成功させるには、買収前に売り手企業と良好な関係を築いておくことが大切です。

しっかりコミュニケーションをとることで、お互いに信頼関係を構築しましょう。ECサイトや企業が抱える債務、売却の経過といったデリケートな話ができるようになり、条件交渉がしやすくなります。

またコミュニケーションが活性化すればお互いに意見交換がすすみ、納得したうえで契約が締結できます。そのぶんECサイトのスムーズな引き継ぎが実現し、早期に事業を軌道に乗せて、収益アップが期待できるでしょう。

サイトM&A専門の仲介サービスの利用

買収するECサイトは、客観的なデータをもとに、自社の事業スタイルにマッチするものを厳選する必要があります。ですがM&A初心者や中小企業の場合は、独力で買収を成功させるのは難しいかもしれません。

不安なくECサイトの買収を成功させたいなら、M&Aのプロに相談するのも選択肢のひとつです。専門業者ならM&Aに関する知識が豊富で交渉力も高く、安心して取引を進められるため、信頼できる仲介サービスを選んでください。

M&A-WEB」は丁寧な企業サポートと効果的なマッチングで、満足度の高いECサイトの買収を実現します。Webサービスを売りたい人と買いたい人をつなぐM&Aのプラットフォームなので、これからEC事業への参入を目指すのに役立ちます。

M&A-WEBECサイトの売買実績も高く、個人間、個人対企業、企業間と、幅広く対応しています。買い手側の手間と時間を減らし、トラブルの心配なく手続きができるため、まずはお気軽にご相談ください。

まとめ

インターネットやスマートフォンの普及で、EC販売の消費者ニーズはますます高まっています。EC事業への参入は、自社製品の販売拡大や知名度アップに役立つでしょう。

さまざまなリスクがつきまとう新規事業でも、M&Aを活用すれば、スピーディな参入が目指せます。便利なマッチングサービスも活用して、効率良く収益をのばしてください。