Webサービス開発の費用相場
WebサービスにはECサイトやマッチングサイト、SNSなど、種類が幅広くあります。
それぞれ必要な機能が異なるため、開発にかかる費用もサービスによって変わります。
代表的なWebサービスの費用相場は、以下のとおりです。
Webサービス |
開発費用相場 |
必要とする機能 |
ECサイト |
60~400万円 |
商品の売買、決済、メール配信 |
予約管理サイト |
80~500万円 |
店舗管理、決済、メール配信 |
マッチングサイト |
100~500万円 |
メッセージ送受信、位置情報管理、決済、メール配信 |
レビューサイト |
80~300万円 |
投稿、会員登録、検索、閲覧制限 |
質問サイト |
60~300万円 |
投稿と回答、会員登録、検索 |
SNS |
100~500万円 |
投稿、フォロー、決済 |
いずれのサービスも機能を増やせばそれだけ開発費用が上がります。サービスの目的とユーザー満足度を考慮しながら、予算に見合った開発費用を考えることが大切です。
Webサービス開発の費用内訳
先ほどの相場は、Webサービス開発を外部に依頼するときの参考になります。しかし、どのような項目にどれほどのお金が必要なのか、具体的なコスト感覚をつかんでおくことも大切です。
ここでは、Webサービス開発の費用内訳について詳しくお伝えします。
要件定義
要件定義とは、依頼主の求めるWebサービスの概要をまとめることです。プランニングやコンセプトメイキングなどとも呼ばれます。
オプションの数やデザインの違いなどによって、見た目や使い勝手、ターゲットとなるユーザーなどWebサービスには大きな違いが出ます。そのため、要件定義はクライアントが求めるサービスの具体像をつかむために重要な作業といえるのです。
要件定義の制作には、サービス開発の関係者が集まってミーティングを重ねる必要があります。多くの人材の時間と労力を要するため、コストが高くなりやすいとされます。
要件定義はWebサービスが安定して運用されることを目的としているため、KPI策定や現状の分析などが含まれることもあります。
サイト設計
要件定義でWebサイトの開発内容が決まったら、サイトの設計を行います。サイト設計は必要なコンテンツを具体化する作業のことで、その後の開発作業をスムーズに進めるための指南書となるものです。
サイトマップなどサイトの全体像を具体化するため、規模の大きいサイトや複雑な機能を備えたサイトなどでは時間がかかり、コストが増える可能性があります。
逆にシンプルなサイトや機能を絞ったサイトであれば、コストダウンを狙える内訳となるでしょう。
デザイン
デザインは、サイトの見た目に大きな影響を与えるほか、Webサービスの機能性も左右するものです。ほかのコストを抑えても、デザインには充分にお金をかけたいと考える人は多いでしょう。
開発会社によって、デザイン費用の決まり方は大きく異なります。近年は、パソコンとスマホ、それぞれで表示されるデザインによって、別料金を設定されることが増えています。
また、デザインのページについて、ページ数でざっくりと予算を組めることもあれば、トップページと下層ページで料金設定が変わることもあります。
システム開発
システム開発には、コーディングとシステムそのものの開発が含まれます。
コーディングやシステム開発に関わる費用は、主にエンジニアの人件費です。エンジニアの数や作業期間によって、システム開発費は変わります。
その他
Webサービス開発には、ほかにも以下のような費用が想定されます。
・ スケジュール管理
・ 導入・サポート
・ テスト設計・実施
・ 設備購入
・ 保守サービス
・ 出張や会議
これらの項目には依頼が必須ではないものもあり、コストダウンにつながる可能性もあります。
とはいえ、進行状況やトラブルを把握してスムーズな開発をサポートするスケジュール管理、システムのバグや安全性などを検証するテスト設計・実施など、Webサービスの安定運用に欠かせない項目もあります。安易に削らず、コストをしっかりかけるべき項目を見極めましょう。
Webサービス開発にかかる費用はどうやって決まる?
一見するとまったく同じWebサービスでも、開発費用に大きな差がつくことは珍しくありません。費用対効果を考えてWebサービス開発を行いたいなら、コストを決定する要素に注目しておくことが大切です。
それでは、Webサービス開発にかかる費用の決まり方を解説します。
盛り込む機能の内容や種類
Webサービスの機能には、下限はあっても上限はありません。最低限必要な機能だけなら低コストで済みます。しかしより多くの機能を盛り込めば、開発に関わる人材が増え、開発期間が延びるため、コストはどんどん膨らむでしょう。
また、盛り込む機能の種類によっても費用は変わります。
サービスの規模
提供するWebサービスの規模も開発費用に影響する要素のひとつです。規模が大きくなるほど人件費が膨らむため、コスト増加につながります。
また、サイトの規模によってはサーバー等のインフラ増強が必要になり、思わぬ費用が発生することもあるでしょう。
エンジニアの質
エンジニアの質によって、費用が変わる可能性もあります。
開発に携わるエンジニアによって、扱えるプログラミング言語やこれまでの開発経験などに違いが出ます。上級者が多く参加するほど、開発がスムーズに進めることが可能です。
通常、人件費はエンジニアの人数(「人月」という単位)とそれぞれが関わった期間で表されます。上級エンジニアの場合、人月の単価が高いため、期間は同じでも人件費が増します。
人月の単価は制作会社が独自に決めているもので、エンジニアの質と必ずしも直結しているわけではないので注意が必要です。
ASPやパッケージソフトの利用の有無
ゼロからシステムを構築するフルスクラッチはコストが高くなりますが、ASPやパッケージソフト、オープンソースなど、既成のシステムを活用すればコストダウンになります。
ただし、導入にあたっては、理想とするWebサービスに近づけるためのカスタマイズが必要です。また、開発費用以外に、システム利用料が発生する可能性も考慮しておきましょう。
Webサービス開発の費用を抑えるポイント
Webサービス開発の費用は、求める内容や規模、方法などによって変動します。クオリティを落とさずに開発費用を抑えたいと考えるなら、意識しておきたいポイントがいくつかあります。
最後に、Webサービスの開発費用を抑えたいときのポイントを紹介します。
制作会社に依頼する場合は相見積もりを行う
まったく同じ条件で開発を依頼しても、会社によって費用は異なります。そのため、複数の会社に相見積もりを行うことが大切です。納得できる費用であることを確認してから契約しましょう。
また、見積りでは提案書や計画書などを提出してもらい、費用に含まれる項目を確認することも大切です。テストや保守サービスなど必要とする項目が含まれておらず、あとから追加料金を請求されることもあります。
開発にかかる期間を短くする
Webサービス開発のコストで多くを占めるのは、エンジニアの人件費です。つまり、人件費の削減がコストダウンに直結する可能性が高いといえます。
開発にかかる人件費削減には、開発にかかる期間を短くするのがわかりやすいでしょう。
特に時間のかかりやすい要件定義とサイト設計では、制作会社とコミュニケーションを円滑に行い、タイムロスを生じない工夫や努力が重要です。
サイトM&Aを利用してすでに運用されているサイトを購入する
開発を終えてWebサービスを始めても、サービスの安定運用にはある程度の時間がかかります。
スムーズに収益化したいなら、すでに運用されているサイトをM&Aを行うのもおすすめです。開発する時間やコストを抑えてサービスを始められるうえ、元のサービスからユーザーをそのまま獲得できます。
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まとめ
開発費用を抑えることができれば、Webサービスのコストパフォーマンスを高めることができます。高品質でありながら低価格で開発するには、費用相場や内訳を把握しておくことが大切です。
効率よくWEBサービスを収益化したいなら、サイトM&Aを検討するのもおすすめです。
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