WEBサービスを立ち上げたい!準備から運用までの手順とポイント

IT技術の普及やクラウド化の加速などにより、WEBサービスがさらなる広がりを見せています。業種や事業規模を問わず、新規参入から大きな成功を収めるケースも珍しくありません。 とはいえ、WEBサービスの立ち上げにはある程度の知識が必要になるため、手を出しにくいと考える方も多いでしょう。 この記事では、WEBサービスの立ち上げに必要な準備から運用までの手順をわかりやすく解説します。

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WEBサービス立ち上げの準備段階で必要なこと

ITに関する知識や技術がなくても、WEBサービスを立ち上げることは可能です。WEBサービスの立ち上げで重要なのは、入念な準備にほかなりません。

まずは、WEBサービスの立ち上げに向けて、準備段階で必要なことを紹介します。

コンセプトを明確にする

WEBサービスを立ち上げるにあたって、まずはコンセプトを明確にしておきます。

コンセプトとは、立ち上げるWEBサービスについて、構想を具体的に示したものです。

誰にとってもわかりやすいコンセプトがあれば、チーム内で共通認識が芽生え、ブレやズレの回避にもつながるでしょう。

また、サービスの目的を説明しやすくなるため、取引先や金融機関からの理解も得やすくなります。

コンセプト作りでは、「誰に」「何を」「どのように行うか」を明確にし、サービスの根幹となるターゲット層や目的を意識することが大切です。

明確なゴールが見えていれば、必要な機能やデザインも自ずと生まれてきます。

サービスが軌道に乗るまでの道筋を考える

具体的なコンセプトが仕上がったら、WEBサービスが完成するまでの計画を立てます。現実的な計画となるように、事業として継続するのに必要となる数字、たとえば利益率やユーザー数、アクセス数、諸経費などを落とし込みましょう。

計画を立てたら、競合他社や過去の事業事例を参考にしながら、レビューを行います。

レビューを入念に行うことで、計画の弱点やサービスを軌道に乗せるまでに想定される事態などが明らかになります。トラブルが生じないように、資金繰りを含めて、準備段階で対応を考えておくことが重要です。

チーム全体が安心感を持って事業のスタートアップに臨めるよう、明確な道筋を立てるようにしましょう。

利用する外部サービスの選定は注意深く行う

WEBサービスを立ち上げる際には、レンタルサーバーやECプラットフォームなど、外部サービスを利用する機会が出てくる可能性があります。このとき、先述したコンセプトや計画に適した外部サービスを選定するようにしましょう。

外部サービスを利用する際、気になるのがランニングコストです。コストをどれだけ低く抑えたとしても、WEBサービスに必要な機能が備わっていなくては意味がありません。外部サービスを利用するときには、複数からの比較・検討を行いましょう。

また、外部サービスが提供を停止する可能性も考慮しておく必要があります。ひとつのサービスに依存しすぎず、別のサービスと併用する手段も備えておくと安心です。

WEBサービス立ち上げの手順

準備が終わり、プロジェクトの骨子が完成したら、いよいよWEBサービスを立ち上げます。ここでは、具体的なサービス運用までの手順について解説します。

1:企画・設計

WEBサービスの立ち上げは、コンセプトや計画に則った企画・設計からスタートします。

企画の時点で何より重要なのは、できるだけ多くのアイデアを出していくことです。実現の可否や過去の事例などにとらわれず、さまざまな考えを採り入れましょう。

アイデアを出し切ったら、ターゲット層に響くか、需要はどれくらいか、実現にはどれくらいの予算が必要かなど、一つひとつを検証します。

また、WEBサービスではデザインも重要な要素のひとつです。見た目に偏りすぎず、ユーザーの視点に立ち、利便性の高いデザインを意識しましょう。

アイデアが固まったら要件定義を行います。

要件定義とはWEBサービスの将来的な方向性を明らかにし、コンセプトをさらに強化したものです。要件定義は企画書に盛り込むなどして、誰に対しても説明しやすい状態にしておくと良いでしょう。

2:サイト作成

サービスの提供場所となるのが、WEBサイトです。

自社で開発するか、外部サービスを利用するか、開発そのものを第三者に委ねるかで、予算や開発期間などが大きく異なります。WEBサービスの将来性や現状を踏まえて、より最適な環境を選択しましょう。

ユーザーの個人情報を扱う場合は、データのバックアップやセキュリティ対策を徹底する必要があります。WEBでの個人情報流出が一度でも発生すれば、社会的な信頼を損ねてしまうことになります。

専門家に安全性の確認を依頼するなど、万全の対策を取るのがおすすめです。

サイトを作る過程では、稼働や負荷を繰り返しテストします。リリース前に修正すべき箇所をできるだけ潰しておくことが大切です。

3:サイトの宣伝

サイトが完成したら、WEBサービスの提供に向けてユーザーに宣伝します。WEBサービスの宣伝方法としては、SNSの利用、記事広告の依頼、集客のためのブログメディアの作成、テレビやラジオCMなどが考えられます。

WEBサービスはターゲット層をしぼって提供されるものです。お金をかけて幅広く宣伝するよりも、ターゲット層に響きやすい宣伝に絞ったほうが、高い費用対効果を期待できます。

4:公開・運用

開発と宣伝が終えれば、いよいよWEBサービスのローンチとなります。

サービス公開後は、ユーザーからの問い合わせやバグの修正対応にすみやかに答えることが大切です。顧客対応のスピード感によって、ユーザーの定着率にも影響を与えるでしょう。

運用が安定してきたら、アクセス解析ツールなどを使ってユーザーの動向を分析します。サイトの回遊率やページの離脱率などからサービスの問題点や改善点を見つけて、最善の状況にアップデートし続けるようにして下さい。

WEBサービスを立ち上げたら!確認すべきポイント

WEBサービスを一旦立ち上げると、制作時のように時間をかけたテストや大規模な修正しづらくなります。ローンチ前の段階で、できることを取りこぼさずに行うことが重要です。

それでは、サービス公開前に忘れずに確認しておくべきポイントをお伝えします。

入念な検証

WEBサービスで問題点や改善点が見つかれば、すぐに修正が必要です。しかし、公開後のサービスで修正を行うには、ユーザーに事前に時間を告知して計画通りに終えるなど、手間や負担が大きくなります。

大きな修正になるとそれだけ時間がかかり、ユーザーの不満につながる可能性もあるでしょう。もちろん、修正にかかるコストも不安要素となります。

このような事態を避けるためにも、サービス提供前のできるだけ早いタイミングで致命的なバグを修正しておくことが重要です。

デザインやコンテンツの機能、コーディング内容や解析ツールの設定、権利やセキュリティ対策など、運用後を想定したチェック項目を洗い出して繰り返し検証を行いましょう。第三者に検証を依頼するのもおすすめです。

営業や広報は早めに開始

WEBサービスの公開直後は運用にまつわるタスクが多く、特にユーザー対応については事前に予測を立てるのは難しいでしょう。公開直後に営業や広報に力を入れようとしても、思うように人手を割けないこともありえます。

そこで、WEBサービスの営業や広報は、できるだけ早いタイミングから行います。

ただし、ゆとりあるユーザー対応を目的にあえて宣伝を控えめにするなど、戦略的な視点を持つことが前提です。また、サイト制作の進行具合によって計画を見直すなど、慎重かつ臨機応変に対応しましょう。

まとめ

WEBサービスの立ち上げは、外部サービスなどを利用すれば、それほど専門的な知識がなくても可能です。技術的な問題ではなく、明確なコンセプト作りなど、新しいプロジェクトを始めるにあたっての準備を入念に行うように心がけましょう。

サービスの運用を安定させるまでにはそれなりの時間がかかります。少しでも効率よくWEBサービスを立ち上げたいなら、サイトのM&Aを検討するのもおすすめです。

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