バー・スナックの売却相場2026|居抜き造作譲渡と営業権で「いくら」になるか
常連も自分も歳をとった。物価高で酒の原価もヘルプの人件費も上がる一方で、家賃の更新やビルの建て替えの話が頭をよぎる——。続けても先細り、でも畳むとなるとカウンターや内装を撤去してスケルトンで返す原状回復で持ち出しになる。そこで浮かぶのが「店ごと売れるなら売って引退したい。でも、うちみたいな小さなスナック・バーにいくらの値段が付くんだ?」という問いです。本記事は、バー・スナックの売却相場の「読み解き方」と、税引後に手元に残る「手取り」を、一次統計と実務目線でお伝えします。なお、倒産・後継者不在・外食M&Aといった業界全体のマクロ動向はバー・スナック業界の最新動向2026で定点観測しています。
この記事の結論(先に要点だけ)
- バー・スナックの売却相場には“2つ”あります。①居抜き造作譲渡の相場(=物件相場)は、経営状況と切り離して立地・坪数・雑居ビルの階数・カウンターや内装の状態で決まり、②年買法による事業相場は時価純資産+営業権(営業利益の概ね数年分)で見ます[C-01][C-02]。同じ売上でも、この2つの掛かり方で値段は大きく変わります。
- 居抜きの造作譲渡料は、業界の目安で「カラオケ・パブ・スナック」の平均が168.6万円とされ、飲食店舗一般ではおおむね50万〜150万円(中心100〜150万円)・高くても300万円程度、設備が古い/前テナントが急ぐ場合は0円(無償)譲渡もあります[C-01]。ただしこれは公的統計のない業界の相場感で、坪単価式「月家賃÷坪数=坪単価×60〜100倍」も業者の目安にすぎません。仲介サイトの金額は売り手の希望額であって成約額ではない点にも注意が必要です[C-01]。
- 値段を押し上げるのは、好立地・視認性/常連・ボトルキープ・売上の安定/カウンター・音響・ボトル棚・空調など内装設備の状態/黒字継続/保健所の営業許可/集客がママ・マスター個人に依存しないオペレーションです[C-03][C-04]。
- 赤字でも好立地なら、居抜き造作で値が付く場合があります[C-03]。経営の状態と独立に物件として値付けされるのが、飲食固有の非対称です。
- ★ナイト店固有の最重要ポイント:保健所の飲食店営業許可は引き継げます(株式譲渡なら会社に残り手続き不要、事業譲渡でも2023年12月13日施行の地位承継届で承継可)。しかし深夜0時以降に酒類を出す『深夜酒類提供飲食店営業』の届出と、接待を伴う場合の『風俗営業許可』は一身専属で引き継げず、買い手が新規に届出・許可を取り直します[C-11][C-15]。この取り直しが、開店までのタイムロス・成約速度・価格に効きます。
- 廃業はスケルトン原状回復・カウンター/内装撤去・残リース・在庫(酒/ボトル)処分・退職金で持ち出しになりがち。店(と内装・設備・立地・常連・許可)に値が付くなら、居抜き譲渡のほうが手元に残るお金が多い場合があります[C-08]。
- 次の一手は、畳む前に自店の概算評価を一度知ること。仲介に営業される前に、無料で相場感をつかむのが安全です。
§1 バー・スナック業界とは — 低利益(FLコスト)と「居抜きで店ごと売れる」深夜酒類提供ビジネス
「個人のスナックに値段なんて付くのか」と思っていませんか。実は、カウンター・内装・音響・立地・常連/ボトルキープという“物件と無形資産”があるバー・スナックは、経営の状態と独立に「店ごと(居抜き)」売れる、飲食ならではの値の付き方をする業種です。
バー・スナック(深夜酒類提供飲食店)とは、酒類と軽食を提供し、多くは深夜0時以降も営業する飲食店で、外食産業のうち居酒屋・バーなど飲酒業態に位置づけられます。深夜0時以降に酒類を提供する場合は風営法上の「深夜酒類提供飲食店営業」の届出が必要で、客に接待をして遊興・飲食させる営業(スナック・キャバクラ等が該当しうる)は別途「風俗営業許可」の対象になります[C-15]。
バー・スナックの収益構造を理解する鍵がFLコストです。標準的な飲食店のFL比率(Food=食材・酒原価+Labor=人件費)は、売上の約60%が目安とされます[C-04]。バー・スナックはここにナイト固有のヘルプ・キャストの人件費や歩合が乗りやすく、家賃・水道光熱費を引くと営業利益率は一桁台にとどまることが多く、赤字も珍しくありません[C-04]。カウンター中心で席数・回転に上限がある業態は、構造的に薄利になりやすいのです。
注:バー・スナック単独の財務統計には公的な区分がなく、本記事の利益率はFL比率(中小機構)と飲食業態の一般的な解説(attributed)で接地しています。粗利率と営業利益率は別物で、FL比率60%は「原価+人件費」の話であって粗利率の話ではありません[C-04]。
だからこそ、開業時に数百万円を投じたカウンター・内装・音響・ボトル棚・厨房設備と、立地・常連・ボトルキープという無形資産が、“買われる資産”として残る——ここがバー・スナック売却の出発点です。さらに個人経営のバー・スナックは株式譲渡が使えず、事業譲渡(≒店舗・造作譲渡)が一択になります。法人格を持たないため「会社ごと株式を売る」ことができないからです。この点は§4の相場の二本立てと許可の前提につながります。
PESTで見れば、政策=風営法(深夜酒類提供・風俗営業規制)という法的前提、経済=物価高・酒類原価高騰と人件費上昇、社会=コロナ後の2次会・ナイト需要の変化とオーナーの高齢化・後継者不在、技術=予約/決済のデジタル化。需要の回復と小規模店の淘汰圧力が同時に進む構図です。
バー・スナック経営の将来性や後継者不在の動向は、バー・スナック経営の将来性・後継者不在の動向はこちらで俯瞰しています。実際に「誰が・なぜ買ったか」の傾向はバー・スナックの売却・第三者承継事例(ママ・常連を残して売れた条件)はこちらで整理しています。本記事(相場・売却価格)と併せてご覧ください。
§2 バー・スナック業界の動向と将来性 — なぜ今、売却・居抜き譲渡が増えているか
需要が回復しても、すべてのバー・スナックが安泰ではありません。「小規模ほど詰む」構図が進み、出口として居抜き譲渡・M&Aが現実的な選択肢になっています。
最大の背景は倒産・廃業の増加です。飲食店の倒産は2024年(暦年)894件で過去最多を更新しました(帝国データバンク/前年768件比+16.4%。1億円未満の小規模が784件=87.7%)[C-05]。集計の単位を変えると、飲食業の倒産は2024年度(4〜2月累計)907件で、同期間として初の900件台になり、資本金1千万円未満の小零細が約89.5%を占めます(東京商工リサーチ)[C-05][C-05b]。調査会社によって暦年と年度で集計期間が違うため、両方を併記しています。なおバー・スナック単独の倒産件数は中分類で明示されにくく、ここでは飲食全体の数字で接地しています(ナイト単独は要原本)。
小零細が9割という数字は[C-05b]、後継者不在で疲弊した個人ナイト店の「出口」需要が膨らんでいることを示しています。後継者不在率は全国(全業種)で50.1%(2025年・帝国データバンク)です[C-06]。飲食業・ナイト単独の値はこの調査の公表テキストに明示がないため、本記事では全国値で接地し、飲食単独は要確認とします(建設業の57.3%などを飲食の値として使うことはしません)。
一方で売上そのものは回復しています。外食産業の2024年売上は前年比108.4%(3年連続で前年超)でした(JF)[C-10]。ただしナイト(居酒屋・バー・スナック)は、高齢化・後継者不在・物価高・在宅化による2次会需要の変化で、小規模店の淘汰圧力が強いとされます。つまりバー・スナックは、外食全体の売上回復と小規模ナイト店の淘汰が同時に進む二極化にあります(ナイト需要の縮小予想は将来予測=目安で、断定はしません)[C-10]。
買い手の動きも活発です。外食業界のM&A件数は2024年に約70件で過去最高を更新しました(前年の約2倍/レコフM&Aデータベース集計・日本M&Aセンター)[C-07]。ナイト業態に多店舗展開する事業者、常連基盤や好立地を狙う居抜き再生事業者、脱サラで開業を夢見る個人などが、立地・常連・ボトルキープ・内装設備を「店ごと」一括取得できる出口を求めています。畳む前に、内装・常連・保健所許可がある“今”に価値があるわけです。
喫茶・ナイト業態のトレンドを含む将来性の総論は、バー・スナック経営の将来性・後継者不在の動向はこちらで整理しています。本記事は「売却・居抜き譲渡が増える文脈」に絞っています。
§3 バー・スナックの生き残り戦略 — 続ける/譲る/畳むの3択
続ける現実は、薄利との戦いです。前述のとおりFLコストが売上の約6割を占め[C-04]、ナイト固有のヘルプ人件費・歩合と物価高が利益を圧迫します。薄利を変える「自走」(客単価の引き上げ、常連の囲い込み、ボトルキープ・会員化、原価とヘルプ人件費の管理、立地の強みの活用)には投資と時間、担い手が要ります。
なお、バー・スナックオーナーの年収や利益率の「儲かる/儲からない」の深掘りは本記事の範囲外です。利益率・年収の実態と「薄利でも高く売れる店の整え方」は別記事で扱います。
畳む(廃業)は、スケルトン原状回復(カウンター・内装をすべて撤去して空っぽの状態で返す契約)、厨房・内装・音響の撤去、残りのリース債務、在庫(酒・ボトル)の処分、退職金など、出ていくお金が想像より大きくなりがちです。店を閉めれば、立地も常連もボトルキープも保健所許可も、価値ゼロで消えます。
そして譲る(居抜き譲渡・M&A)。「買われる強み」(好立地・視認性、常連やボトルキープ、状態の良いカウンター・音響・ボトル棚・空調、黒字継続、有効な保健所許可、敷金・残リースの良条件)が揃うなら、あなたの店は「畳むしかない事業」ではなく「買われる資産」です。SWOTで自店の「買われる強み」を棚卸しすることが、3択を見極める出発点になります(ママ・マスター個人への集客依存は弱みとして整理します)。
§3.5 廃業 vs 売却 — 手取りで比べると見え方が変わる
廃業はスケルトン原状回復・カウンター/内装撤去・残リース・在庫(酒/ボトル)処分・退職金など「持ち出し」になりやすく、立地・常連・ボトルキープ・保健所許可も価値ゼロで消えます[C-08]。居抜き譲渡なら、条件次第で造作譲渡料が入り、敷金の回収、保健所許可や常連の引き継ぎも交渉できます。
判断軸は「廃業して出ていくお金」と「居抜き譲渡で手元に残るお金(税引後の手取り)」を、同じものさしで比べること。原状回復の見積もりだけを見ていた方が、相談で「店ごと譲るほうが手取りが多い」と気づくことも少なくありません。赤字でも好立地なら造作で値が付くこともあり、廃業との損得は逆転しうるのです[C-03]。

図解F3:廃業(持ち出し)と居抜き譲渡(造作譲渡料が入る)の手取り非対称。金額は業界の目安・公的統計なしで、断定値ではありません。
廃業と居抜き譲渡の手取りをより詳しく比べたい方は、バー・スナックの廃業と居抜き譲渡の手取り徹底比較をご覧ください(深掘りは別記事に分けています)。
▶ 畳む前に、まず手取りを試算しませんか
「畳むといくら持ち出しか」「居抜きで譲るといくら残るか」を同じ土俵で比べると、結論が変わることがあります(売り手は完全無料)。 → 畳む前に手取りを試算する/居抜き譲渡を相談する
§4【M&A・投資視点】バー・スナックの売却相場 — 居抜き造作譲渡と営業権、そして“引き継げない許可”
「うちのスナック・バーはいくらで売れるのか」を、相場の見方と評価の仕組みから解きます。ここがこの記事の主役です。結論から言うと、バー・スナックの「相場」という単一の数字は存在せず、値段は“2つのロジック”で決まり、さらに“引き継げない許可”という第3の変数が成約に効きます。
まず大前提:相場は「物件相場」と「事業相場」の二本立て
バー・スナックの値段は、性質の違う2つの相場で構成されます。
- ①居抜き造作譲渡=物件相場:経営状況(赤字/黒字)と切り離して、立地・坪数・雑居ビルの階数・路面か・カウンターや内装設備の状態で決まる。赤字でも好立地なら値が付く(小規模ナイト店は0円〜数十万の居抜きも多い)。
- ②年買法=事業相場:時価純資産+営業権(営業利益の数年分)で見る。常連・ボトルキープ・売上の安定が営業権を厚くし、ママ・マスターへの集客属人性が営業権を薄くする。
同じ売上のバー・スナックでも、この2つの掛かり方で値段は大きく変わります。仲介サイトに並ぶ譲渡額は、売り手の「希望額」であって成約額ではない点にも注意してください。

図解F1:バー・スナックの売却相場の二本立て。①物件相場(造作譲渡)と②事業相場(年買法)。数値は本文・Claims Ledger準拠で、いずれも業界の目安・レンジです。
相場①:居抜き造作譲渡(物件相場)
居抜き譲渡とは、カウンター・内装・音響・什器をそのまま残して次の借り手・買い手に引き渡し、その対価として造作譲渡料を受け取る取引です(カウンターやボトル棚も造作に含まれます)。業態別の平均造作譲渡価格では「カラオケ・パブ・スナック」が168.6万円とされ、業態の中では低めの傾向にあります(最高は中華324.9万円・焼肉324.2万円など。スナック・バーは設備が比較的小型のため)[C-01]。飲食店舗一般ではおおむね50万〜150万円(中心100〜150万円)、高くても300万円程度で、設備が古い/前テナントが急ぐ場合は0円(無償)譲渡もあれば、最新設備・好立地の大型店なら500万円以上もあります[C-01]。算定の現場では「月額家賃を坪数で割った坪単価を、60倍から100倍した価格」が目安として使われます[C-01]。
ただし、これらはすべて公的統計のない「業界の相場感(目安)」です。立地・坪数・雑居ビルの階数・路面か・設備の状態で大きく変動し、経営状況(赤字/黒字)とは独立に決まるのが飲食固有の非対称です。金額も坪単価式も、断定できる「相場」ではなく、仲介サイトの掲載額は希望額であって成約額ではありません[C-01]。
相場②:年買法(事業相場)
黒字で常連やボトルキープが厚いバー・スナック、あるいは複数店を法人で運営しているケースでは、物件の値付けに加えて「事業」としての評価が乗ります。その目安が中小M&Aの定番年買法です。
株式価値(または事業価値)= 時価純資産 + 営業権(=営業利益の概ね数年分/案件により幅)[C-02]
この上乗せ部分が「営業権(のれん)」——常連・ボトルキープ・立地・売上の安定など帳簿に出ない収益力を金額化したものです。常連・ボトルキープ・売上の安定が営業権を厚くし、集客がママ・マスター個人に依存していると営業権は薄くなります(買収後に常連が離れるリスクがあるためです)。ただし年買法には確たる理論的な裏付けはなく、「明確な相場」は存在しません。あくまで交渉のたたき台で、年数(数年分)も案件によってばらつきます[C-02]。
注:「EBITDA倍率(例 数倍)」を相場として目にすることがありますが、これは全業界の平均的な参考値で、バー・スナック特化の数字ではありません[C-09]。バー・スナックに固有の一次データは存在しないため、本記事では年買法の補助的な参考にとどめ、金額の根拠としては用いません。
★ここが最大の差別化:引き継げる許可と、引き継げない許可
バー・スナックには、カフェや一般飲食店にはない「許可の二層構造」があり、これが価格・成約速度・買い手の安心に強く効きます。
引き継げる=保健所の飲食店営業許可(食品衛生法)。 株式譲渡なら法人格が変わらず会社に残り手続き不要、事業譲渡でも2023年(令和5)12月13日施行の地位承継届で承継できます(手数料無料・営業の全部譲渡が条件・譲渡契約書等の添付が必要)。相続・合併・分割の地位承継は2021年(令和3)6月1日施行で年号が異なります。「2021年改正で事業譲渡の地位承継が可能になった」は誤りです[C-11]。
引き継げない=深夜酒類提供飲食店営業の届出と、風俗営業許可(風営法)。 深夜0時以降に酒類を提供する『深夜酒類提供飲食店営業』は公安委員会への「届出」(許可ではありません)で、深夜とは午前0時〜午前6時、届出は営業開始の10日前まで、無届は50万円以下の罰金です[C-15]。この届出は一身専属で、営業者の地位の承継(名義変更)ができません。経営者交代・事業譲渡・相続・法人成りのいずれでも、譲渡側が廃業届を、譲受側が新規の営業開始届出(10日前まで)を出し直すことになり、同時に提出すると最大10日間、深夜営業ができない空白が生じうるのです[C-15]。さらに接待を伴う場合に必要な『風俗営業許可』(公安委員会の「許可」)は、承継が認められるのが相続・合併・分割の承認申請の3パターンのみで、事業譲渡・法人成りでは承継できません(株式譲渡+代表者変更なら法人格不変で許可は継続します)[C-15]。
つまり、「保健所の営業許可は引き継げても、深夜届・風営許可は買い手が取り直す」——このギャップが、買い手にとっては開店までのタイムロス・審査リスクになり、価格や成約速度に反映されます。株式譲渡(法人格が変わらない)なら許可・届出の主体が変わらず手続き負担が小さい点が値付けに効くのは、このためです。許可と届出を混同しないこと、保健所(承継可)と深夜届・風営(承継不可/限定承継)を分けて理解することが、ナイト店の売却では決定的に重要です。
★整理:保健所の飲食店営業許可=引き継げる(事業譲渡2023年12月13日施行/相続等2021年6月1日施行/株式譲渡は手続き不要)。深夜酒類提供届=引き継げない(買い手が廃業届+新規届出を取り直し)。風俗営業許可=相続・合併・分割のみ承継可、事業譲渡・法人成りは不可(株式譲渡なら継続)。
深夜酒類提供届・風俗営業許可の引き継ぎ(承継不可・再届出)の詳細と、保健所の地位承継届の手続は、深夜酒類提供届・風俗営業許可・営業許可の引き継ぎの詳細はこちらをご覧ください。本記事では「許可・届出の承継可否が相場・出口にどう効くか」の要点にとどめています(個別は所轄警察署・管轄保健所へ)。
値段を動かす「加点」と「減点」(バー・スナック固有・ここが主役)
物件相場(造作)と事業相場(営業権)のどちらを厚くするかは、バー・スナックに固有の要素が決めます[C-03][C-04]。
加点される要素
- 好立地・視認性・席数あたりの家賃効率——造作譲渡料の坪単価式が示すとおり、立地は物件相場に直結します[C-01]
- 常連・ボトルキープ・売上の安定——営業権を厚くする無形資産
- カウンター・音響・ボトル棚・空調など内装設備の状態と残存価値——居抜きで「すぐ営業できる」状態は買い手の時間を買う価値になります
- 黒字継続・FLコスト/ヘルプ人件費の良好な管理
- 有効な保健所の営業許可——引き継げる許可は買い手の参入コストを下げます[C-11]
- 集客がママ・マスター個人に依存しないオペレーション——属人性の低さは営業権を守ります
減点される要素
- 不利な立地(視認性の低い空中階など)・高すぎる家賃
- 集客がママ・マスター個人に依存している(買収後に常連が離れるリスク)
- 設備の老朽化・過大な残リース
- 赤字の継続
- スケルトン原状回復責任(居抜き不可の契約)——居抜きで譲れず原状回復費がかかると、譲渡の妙味が大きく削がれます[C-08]
- 深夜届・風俗営業許可の取り直し負担——買い手の開店タイムロス・審査リスクが価格に反映されます[C-15]
- 簿外リスク・賃貸借や敷金をめぐる係争

図解F2:バー・スナックの値段を押し上げる要素(左)と引き下げる要素(右)。立地・常連・ボトルキープ・設備・許可・属人性が、造作と営業権の双方に効きます。
編集部より:現場で「値段を分ける」のは、決算書に出ない部分です
バー・スナックの評価は、売上の大小だけでは決まりません。最後に効くのは、立地と視認性・席数あたりの家賃効率、常連やボトルキープの厚み、カウンター・音響・ボトル棚・空調など設備の状態と残存価値、黒字が続いているか、集客がママ・マスター個人に依存していないか、保健所許可・賃貸契約・敷金・原状回復責任の条件、そして深夜届・風営許可を買い手がどれだけスムーズに取り直せるか——いずれも帳簿に表れにくい要素ばかりです。経験的には、赤字でも好立地なら造作で値が付く一方、集客がママ・マスター属人だと「事業」としての営業権は乗りにくいという非対称があります。ここを整えるだけで買い手の見る目は変わり、価格にも交渉のしやすさにも直結します。(※本コラムは当社の飲食領域におけるM&A実務での一般的な所感です)
3Cで見る:買い手は何を狙っているか
買い手(同業・ナイト多店舗事業者・脱サラ開業希望者・居抜き再生事業者)が欲しいのは、ゼロから揃えると時間のかかる立地・常連・ボトルキープ・カウンター/内装設備・有効な保健所許可・「すぐ営業できる」時間です。ゼロから物件を探し、内装と音響を造作し、保健所許可を取り、深夜届を出し、常連をつくるより、「店ごと」買うほうが圧倒的に早い——この時間価値が、居抜き譲渡の妙味です。買い手は深夜届・風営の取り直しを織り込んで検討するため、売り手側が「許可・届出の状況」を整理して提示できると、買い手の不安が減り、成約が早まります。自店の強みを言語化できれば、その価値は買い手に明確に伝わります。
手取り(税引後)の考え方
「いくら売れる」を「いくら残る(税引後の手取り)」に翻訳することが、廃業との損得比較の出発点です。法人で運営するバー・スナックの株主が株式売却で得た利益には、申告分離課税で税率20.315%(所得税15%+復興特別所得税2.1%相当+住民税5%)が課されます[C-13]。個人事業の事業譲渡(造作譲渡)の場合は、譲渡資産の内容に応じて譲渡所得・事業所得などに区分されます。実際の税額は取得費や資産区分で変わるため、計算は税理士へご相談ください。敷金の精算、借入・残リースの清算、在庫(酒・ボトル)の扱いも手取りに直結します。
価格を上げる事前準備 — 売却前に整えると値段が上がる10項目
次の項目を点検すると、買い手の評価と交渉のしやすさが変わります。自店に当てはめてください。
- ☐ 保健所の飲食店営業許可の有効期限・更新状況、地位承継の可否確認
- ☐ 深夜酒類提供届・(該当時)風俗営業許可の有無・有効性と、買い手の再届出/再許可の見通し整理
- ☐ 賃貸借契約・敷金・更新条件・原状回復責任(居抜き可かスケルトン契約か)の確認
- ☐ カウンター・音響・ボトル棚・空調など内装設備の稼働実績・台帳・名義(所有/リースの区分)
- ☐ 常連・ボトルキープ・会員・売上の安定の数値化
- ☐ 黒字化・FLコスト(食材/酒原価+人件費)とヘルプ人件費の改善
- ☐ 属人化の解消(ママ・マスター不在でも回る体制・オペレーションの標準化)
- ☐ 直近3期分の決算書・試算表の整備(見え方の改善)
- ☐ 残リース・借入・個人保証の精査
- ☐ 居抜き可かスケルトン契約かの最終確認(造作譲渡の可否は手取りを大きく左右)
▶ 「自店だといくらになる?」をまず知る
立地・常連・ボトルキープ・設備・許可といった“数字に出ない資産”を踏まえた概算評価を、売り手は完全無料でお出しします。居抜き造作譲渡か事業譲渡か、深夜届・風営許可の引き継ぎを含めてご相談ください。 → バー・スナックの無料売却査定を相談する
掲載中の案件は掲載中の飲食・バー/スナックのM&A案件を見るからご覧いただけます(買い手が実在することは、売り手にとっての安心材料でもあります)。
業態を問わない飲食店売却の相場と造作査定の内訳は、飲食店売却の相場と造作査定の内訳はこちらで、居抜き売却の流れ・賃貸人の承諾・造作譲渡契約は居抜き売却の進め方はこちらで解説しています。本記事はバー・スナック業態の値付けに絞っています。
同じ飲食でも昼業態のカフェ・喫茶は、深夜届・風営許可がない分だけ許可の引き継ぎが軽く、相場の決まり方も少し異なります。カフェ業態の売却相場はカフェ・喫茶店の売却相場と造作譲渡の考え方はこちらで解説しています。
§5 よくある質問(FAQ)
Q1. スナック・バーの売却相場はいくらですか? A. バー・スナックに「これが相場」という単一の金額は存在せず、値段は2つのロジックで決まります。①居抜き造作譲渡(物件相場)は立地・坪数・雑居ビル階数で決まり、造作譲渡料は業界の目安で「カラオケ・パブ・スナック」平均168.6万円、飲食店舗一般はおおむね50万〜150万円・0円〜300万円程度とされます[C-01]。②年買法(事業相場)は時価純資産+営業権(営業利益の数年分)で見ます[C-02]。いずれも公的統計のない目安で、仲介サイトの金額は希望額であって成約額ではありません。目安を知るには無料査定が近道です。
Q2. バーの居抜き造作譲渡の相場はどう決まりますか? A. 経営状況とは独立に、立地・坪数・雑居ビルの階数・路面か・カウンターや内装設備の状態で決まります。現場では「月家賃÷坪数=坪単価」を60〜100倍した価格が目安とされます[C-01]。ただしこれは公的統計のない業界の相場感で、断定できる相場ではありません。設備が古い/急ぎなら0円(無償)譲渡もあります。
Q3. 赤字のスナックでも売れますか? A. 売れる場合があります。居抜き造作譲渡は経営の状態と独立に立地・坪数で値付けされるため、赤字でも好立地なら造作で値が付くことがあります[C-03]。一方、廃業はスケルトン原状回復で持ち出しになりやすいので、手取りで比べると居抜き譲渡が得な場合があります(→§3.5・廃業と居抜き譲渡の手取り比較)。
Q4. バー・スナックの深夜営業の許可(深夜酒類提供届)はM&Aで引き継げますか? A. 引き継げません。深夜0時以降に酒類を提供する『深夜酒類提供飲食店営業』は公安委員会への「届出」で、一身専属のため名義変更(地位承継)ができず、経営者交代・事業譲渡・相続・法人成りのいずれでも、譲渡側の廃業届と譲受側の新規届出(営業開始10日前まで)が必要です[C-15]。保健所の飲食店営業許可(こちらは引き継げる)とは別物なので混同しないでください。詳細は深夜酒類提供届・風俗営業許可の引き継ぎの詳細はこちらで扱います。
Q5. 接待を伴うスナックの風俗営業許可は売却で引き継げますか? A. 承継が認められるのは相続・合併・分割の承認申請の3パターンのみで、事業譲渡・法人成りでは承継できません[C-15]。ただし株式譲渡+代表者変更なら法人格が変わらないため、許可は会社に残って継続します。事業譲渡で引き継ぐ場合は、買い手が新規に風俗営業許可を取り直すことになります(個別は所轄警察署へ)。
Q6. 個人経営のバー・スナックの売却は株式譲渡と事業譲渡のどちらになりますか? A. 個人経営は法人格がないため株式譲渡が使えず、事業譲渡(≒店舗・造作譲渡)が一択になります[C-12]。この場合、保健所の営業許可は2023年12月13日施行の地位承継届で引き継げますが[C-11]、深夜酒類提供届は買い手が取り直し、接待を伴う風俗営業許可も事業譲渡では承継できません[C-15]。譲渡益は譲渡資産の内容に応じて譲渡所得・事業所得に区分されるため、税務は税理士にご相談ください。
Q7. バー・スナックは廃業と売却どちらが得ですか? A. 廃業はスケルトン原状回復・カウンター/内装撤去・残リース・在庫(酒/ボトル)処分・退職金で持ち出しになりやすく、立地・常連・ボトルキープ・許可も価値ゼロで消えます[C-08]。居抜き譲渡なら造作譲渡料が入り、保健所許可や常連を引き継げます。「出ていくお金」と「手元に残るお金(税引後)」を同じものさしで比べてください(→§3.5・廃業と居抜き譲渡の手取り比較)。
§6 まとめ — 畳む前に、まず査定を
- バー・スナックに「明確な相場」はありません。値段は①居抜き造作譲渡=物件相場(立地・坪数・雑居ビル階数で決まる/造作譲渡料は業界の目安・公的統計なし/小規模は0円〜数十万も)と、②年買法=事業相場(時価純資産+営業権)の二本立てで見ます[C-01][C-02]。
- 値段を作るのは、好立地・常連・ボトルキープ・設備の状態・黒字・有効な保健所許可・ママ/マスター属人性の低さという“数字に出ない資産”です[C-03][C-04]。赤字でも好立地なら造作で値が付くこともあります[C-03]。
- ★保健所の営業許可は引き継げますが、深夜酒類提供届・風俗営業許可は買い手が取り直します(株式譲渡なら法人格不変で手続き負担が小さい)[C-11][C-15]。この承継可否のギャップが成約速度・価格に効きます。
- 飲食店倒産は過去最多水準、後継者不在率は全国で50.1%[C-05][C-06]。一方で外食売上は回復し、外食M&Aは2024年に約70件で過去最高[C-07][C-10]。内装・常連・ボトルキープ・立地・保健所許可がある「今」が売り時です。
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売り手向けチェックリスト:①薄利が続く/体力的に限界 ②好立地・視認性が良く常連やボトルキープが厚い ③カウンター・音響など設備の状態が良い ④有効な保健所許可があり居抜きで譲れる契約 ⑤畳むとスケルトン原状回復で持ち出しになりそう——一つでも当てはまるなら、畳む前に自店の値段を知る価値があります。
立地・常連・ボトルキープ・内装設備は、廃業すれば価値ゼロで消えますが、居抜き譲渡なら次の担い手に引き継がれ、対価が残ります。赤字でも好立地なら造作で値が付くことがある店だからこそ、自店の値段と「許可・届出をどう引き継ぐか」を知ることが、後悔しない出口選びの第一歩です。
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免責
本記事はバー・スナックのM&A・売却に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の査定額や成約・売却を保証するものではありません。記載した相場・算定式・倍率(造作譲渡料・坪単価式・年買法・EBITDA倍率など)はあくまで業界の目安・レンジであり、公的統計に基づく確定値や実際の成約価格を保証するものではありません。仲介サイト等の掲載額は売り手の希望額であって成約額ではありません。利益率はバー・スナック単独の公的財務区分がないため、FL比率(中小機構)と飲食業態の一般的解説で接地しています。保健所の営業許可の地位承継・深夜酒類提供届・風俗営業許可は管轄保健所・警察(公安委員会)の運用差があり、最新情報の確認が必要です。個別の税務の取り扱いは税理士、許認可(営業許可の地位承継・深夜酒類提供届・風俗営業許可)の可否は行政書士・管轄保健所・所轄警察署、契約・賃貸借・敷金・原状回復などの法務に関する事項は弁護士へご相談ください。本記事には当社サービス(無料売却相談)へのご案内を含みます。
出典
- [C-01] 居抜きの造作譲渡料は業界の目安で「カラオケ・パブ・スナック」平均168.6万円(最高は中華324.9万円・焼肉324.2万円、スナック・バーは設備が小型で低め)/飲食店舗一般はおおむね50万〜150万円(中心100〜150万円)・高くても300万円程度・設備が古い/急ぎは0円もあり/坪単価式「月家賃÷坪数=坪単価×60〜100倍」は業者の目安(公的統計なし・希望額≠成約額)— 飲食店ドットコム 居抜き売却(業態別平均造作譲渡価格)(T3・attributed): https://www.inuki-info.com/knowledge/closeContent/detail/26 / 店サポ/みやこ不動産(T3・attributed): https://misesapo.jp/archives/3901
- [C-02] 年買法(株式価値=時価純資産+営業利益×概ね3〜5年分/年数は案件により幅・理論的裏付けは弱く明確な相場は存在しない。常連・ボトルキープ・売上安定が営業権を厚くし、ママ・マスター属人性が薄くする)— 中小M&A実務解説(T3・attributed): https://masouken.com/年買法の計算ロジック
- [C-03] 赤字でも好立地なら居抜き造作で値が付く場合がある(経営状況と独立に立地・坪数で値付けされる飲食固有の非対称)/バー・スナックの値段の加点・減点要素(立地・常連・ボトルキープ・設備・保健所許可で加点/不利な立地・高家賃・ママ/マスター依存・設備老朽・赤字・スケルトン原状回復責任・深夜届/風営の取り直し負担で減点)— 居抜き不動産業者解説+当社の飲食領域M&A実務知見(T3+実務・定性): https://misesapo.jp/archives/3901
- [C-04] 標準的な飲食店のFL比率(食材・酒原価+人件費)は売上の約60%が目安(中小機構)/バー・スナックの営業利益率は一桁台〜赤字も珍しくない(ナイト固有のヘルプ人件費・歩合が乗る/飲食業態解説・attributed/粗利率と営業利益率は別物)— 独立行政法人中小企業基盤整備機構+飲食業態解説(T2+attributed): https://www.smrj.go.jp/
- [C-05] 飲食店倒産2024年(暦年)894件=過去最多(前年768件比+16.4%・1億円未満の小規模784件=87.7%)/飲食業倒産2024年度(4-2月)907件=初の900件台。★暦年(TDB)と年度(TSR)は集計期間が違うため併記。バー・スナック単独は中分類で明示されにくい — 帝国データバンク「飲食店の倒産動向(2024年)」: https://www.tdb.co.jp/report/industry/20250114-insyokutousan/ / 東京商工リサーチ「2024年度 飲食業の倒産」: https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1201142_1527.html
- [C-05b] 飲食業倒産の資本金1千万円未満(小零細)が約89.5%(TSR・2024年度)— 東京商工リサーチ「2024年度 飲食業の倒産」: https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1201142_1527.html
- [C-06] 後継者不在率は全国(全業種)50.1%(2025年・前年比▲2.0pt)。飲食業・ナイト単独値は公表テキストに明示なし(建設業57.3%を飲食値として使わない)— 帝国データバンク「後継者不在率動向調査2025」: https://www.tdb.co.jp/report/economic/20251121-successor25y/
- [C-07] 外食業界のM&A件数は2024年 約70件=過去最高(前年の約2倍/レコフM&Aデータベース集計)— 日本M&Aセンター(T2・attributed): https://www.nihon-ma.co.jp/columns/2025/x20250205-3/
- [C-08] バー・スナック廃業時のスケルトン原状回復・カウンター/内装撤去・残リース・在庫(酒/ボトル)処分・退職金は持ち出しになりやすい(居抜き譲渡なら造作譲渡料が入る非対称)。原状回復坪単価は公的統計なし=業界の目安 — 居抜き不動産業者解説+実務知見(T3+実務・定性): https://misesapo.jp/archives/3901
- [C-09] EBITDA倍率(例 数倍)は補助的な参考で全業界平均=バー・スナック特化値ではない — 中小M&A実務解説(T3・attributed): https://masouken.com/年買法の計算ロジック
- [C-10] 外食産業の2024年売上 前年比108.4%(3年連続前年超/JF 外食産業市場動向調査2024)。外食全体の売上回復とナイト小規模店の淘汰の二極化(ナイト需要の縮小予想はforecast・断定回避)— 日本フードサービス協会(日経報道): https://www.nikkei.com/article/DGXZRSP685890_X20C25A1000000/
- [C-11] 飲食店営業許可の地位承継:事業譲渡は2023年(令和5)12月13日施行で届出により承継可(手数料無料・営業の全部譲渡が条件・譲渡契約書等の添付)/相続・合併・分割は2021年(令和3)6月1日施行。「2021年改正で事業譲渡の地位承継が可能になった」は誤り — 東京都保健医療局「事業譲渡について(地位承継)」: https://www.hokeniryo1.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/jigyojoto.html / 川崎市: https://www.city.kawasaki.jp/350/page/0000130206.html / 厚生労働省 食品衛生法改正リーフ: https://www.mhlw.go.jp/content/11131500/000739154.pdf
- [C-12] 株式譲渡なら法人格不変で飲食店営業許可は会社に残り手続き不要(一般法理・個別は管轄保健所確認)/個人事業は株式譲渡が使えず事業譲渡(造作譲渡)一択 — 食品衛生法の制度構造/自治体保健所(運用差あり・attributed): https://www.city.kawasaki.jp/350/page/0000130206.html
- [C-13] 個人の株式譲渡益は申告分離課税20.315%(所得税15%+復興特別所得税+住民税5%)。個人事業の事業譲渡は譲渡所得・事業所得の区分。個別は税理士へ — 国税庁 タックスアンサー No.1463: https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1463.htm
- [C-14] M&A仲介の成功報酬はレーマン方式が一般的(具体料率は断定回避)— 中小M&A実務解説(T3・attributed)
- [C-15] 深夜0時以降の酒類提供=『深夜酒類提供飲食店営業』は公安委員会への「届出」(許可ではない・深夜は午前0時〜午前6時・営業開始10日前まで・無届は50万円以下の罰金・接待禁止)で、営業者の地位の承継ができず買い手が廃業届+新規届出をやり直す(最大10日の空白)。接待を伴う場合の風俗営業許可(1号・公安委員会の「許可」)は承継が相続・合併・分割の承認申請の3パターンのみで、事業譲渡・法人成りは不可(株式譲渡+代表者変更なら法人格不変で継続)。保健所の営業許可(承継可)と混同しない。条番号・要件はfreshness注記 — 愛知県警察「深夜における酒類提供飲食店営業の営業開始届出」: https://www.pref.aichi.jp/police/shinsei/fuei/kyoka/hoan/shinyaeigyou.html / 風俗営業許可・深夜酒類提供届の承継解説(行政書士・T2): https://www.syoshi-suginami.jp/ / https://onwa-office.best/2023/10/31/blog-2/