Amazon出店のデメリットは多い?考慮すべき4つのポイント
Amazonに出店することにはメリットだけでなくデメリットもあります。把握しておきましょう。
販売手数料の負担が大きい
月額コストは抑えられますが、商品が売れた際に発生する販売手数料は高く設定されています。商品のカテゴリーによって販売手数料が定められており、8〜15%が相場です。
その中でも、本やCDなどのメディア関連は15%の販売手数料に加えて、15%の成約料が発生するため利益が出にくいかもしれません。
そのため、Amazonで出品する際の価格設定は難しく、販売手数料や利益、販売率も考慮しなければなりません。
Amazon自体も商品販売している
母体であるAmazonが販売している方を信頼するユーザーが多く、同一の商品であれば不利になることもあります。
また、Amazonの市場規模も最大級で品揃えが豊富なことから、異なる商品を扱う方が難しいかもしれません。差別化が難しいため、コアな商品や個性的な製品を取り扱うなどで対策を考える必要があります。
店舗の顧客を増やしにくい
販売したものが自社商品だったとしても、ユーザーとしては「Amazonで購入した」という意識が強くなり、店舗の顧客や自社のファンにはならないことも考えられます。リピーターが増えなければ利益の追求が期待できず、売上も安定しにくいでしょう。
また、Amazonの店舗ページのカスタマイズができないため、競合との差別化が図りにくい仕様となっています。そのため、ブランディングや店舗の顧客を増やす目的としては不向きなECサイトです。
価格競争になりやすい
出店のしやすさから参入している競合も多く、出品者が増えることで価格競争になりやすいです。
Amazonのユーザーは、商品のコストパフォーマンスを重視する傾向にあるため、価格を下げないと売れないケースも出てきます。
最終的には大幅な値下げを決断せざるを得ない場合もあり、価格競争に巻き込まれると赤字になる可能性も高いでしょう。
デメリットばかりではない!Amazonで出店する5つのメリット
Amazonに出店するとどのようなメリットがあるのかを解説します。
登録に手間がかからない
Amazonへ出品する際は、セラーアカウントを取得することで簡単に販売を開始できます。
ほかのモール型ECサイトと比較しても、登録から出品までがスムーズに行えるという特徴があり、アカウントは約3日で取得できてスピーディです。
登録には顔写真入りの身分証明書と、クレジットカードの利用明細などの各種取引明細があれば申請できます。法人の場合は法人番号が必要になりますが、個人で申請する手間と違いはほとんどありません。
すでにほかの販売者が存在する商品であれば、価格と在庫数、新品か中古かの登録だけですぐに出品して販売をスタートできます。
初期費用・月額費用が安い
出店する際に発生する費用は、月額登録料のみで初期費用が安いというメリットがあります。
Amazonには「小口出品」と「大口出品」のふたつのプランがあり、小口出品は月額無料で利用でき、大口出品でも月額4,900円です。
小口出品では1点売れるごとに100円の基本成約料が発生しますが、大口出品では発生しません。小口出品は月額無料ですが1点売れるごとに100円の手数料がかかります。そのため、毎月50点以上の商品を販売できる場合は、大口出品の方が得することになります。
楽天市場などほかの大手ECサイトと比較しても安く出店できるため、コストを抑えて販売を始めたい方にはおすすめです。
集客力がある
Amazonは国内での人気が高く、利用ユーザー数もかなりの数です。楽天やYahoo!ショッピングなどと並ぶ大手通販サイトのひとつで、非常に高い集客力があります。
自社で特別な集客対策をしなくとも、最初から利用ユーザーがいる状態で出店できるのは大きなメリットです。
さらに、セキュリティ面も信頼されているため、安心して利用できるシステムが整っている点も強みです。
Amazonに出店すると、圧倒的な集客力と信頼の恩恵を受けられ、誰にでも販売数を増やせるチャンスがあります。
FBAの利用で作業負担を軽減できる
FBA(Fulfillment by Amazon)とは、在庫管理や発送、顧客管理、伝票発行などをAmazonが代行する独自サービスのことです。
手数料はかかりますが、サービスを利用すると作業負担を大幅に減らせ、在庫を保管するスペースなども不要となるため、個人や従業員が少ない企業でも出店しやすくなります。
24時間稼働しており、自身が対応できないタイミングに注文が入ってもスムーズな発送が可能です。
販売の効率も高まりますが、迅速に対応してもらえるため、ユーザー側にとってもメリットのあるサービスでしょう。
入金システムがわかりやすい
Amazonの入金サイクルは14日で、ほかのECモールでは月末締め翌月末入金のシステムが多い中、短期間での資金計画を立てやすいメリットがあります。
ただし、2016年8月以降の登録からは「引当金」というシステムが導入され、補償申請や払い戻しのために50%の売上金が留保されるため注意してください。
これからアカウント取得する場合は、引当金のシステムを考慮して資金計画を立てましょう。
Amazon出店を成功させるコツを紹介!
Amazonに出店する際、下記に紹介するポイントを押さえることで成功する可能性を高めることができます。
ランキングを参考にする
売れやすい商品を見極め、需要の高い商品を販売することが売上を伸ばすためには重要です。
Amazonでは売れ筋商品のランキングが掲載されていますので、動向を常にチェックしながら需要に応じた在庫管理を心がけましょう。
ただし、人気の高いランキング上位の商品は価格競争も激しくなりやすいため注意が必要です。
規約を理解しておく
Amazonで出店を続けていくためには、利用規約をしっかりと確認して理解しておくことが重要です。
違反者はアカウントを止められることもあり、そうなると出店や販売もできなくなります。
新規の出品者は信頼度が低くチェックも重点的に行われる傾向にあるため、出店初期の段階は特に注意しなければなりません。
価格だけで勝負しない
価格を重視するユーザーが多いのは確かですが、値段だけでは購買の決め手にならないこともあります。
商品の質を高める努力や発送方法、配送の早さなども重要で、具体的で丁寧な製品説明を掲載するなど、ユーザー目線になった対応が大切です。
ほかにも、Amazon独自の販売システムである『カートボックス』やAmazonプライム対象商品として発送できる『マケプレプライム』の参加も、多くのユーザーに選ばれるためには必要になるでしょう。
ライバルを意識し過ぎない
競合が多い場合でも、大幅な値下げなどライバルを意識し過ぎた対応は良くありません。
もちろん適正価格を維持することは大切ですが、品質やサービスなどによって信頼度を高めることも大切です。
海外業者が競合にいるケースでは、高い送料や配送に時間がかかるなど利用しにくい面もあるため、多少商品の価格を高く設定してもユーザーに選んでもらえることもあります。
ライバルを意識し過ぎて、価格勝負だけに集中して損しないように注意しましょう。
M&Aサービスを利用する
近年は個人だけではなく、企業の戦略としてサイトM&Aが盛んになっており、Amazon出店でも利用されることがあります。
M&Aを利用することで、出店して早い段階から集客が有利になります。2016年8月よりも前に作られたアカウントであれば、引当金がなく資金繰りがしやすいです。
M&Aサービスを検討する際は、「M&A-WEB」を利用すると条件に応じたマッチングが行われるため、手間がかからずスピーディに取引できるでしょう。
こちらは、Webメディア・Webサービスなどを売りたい人と買いたい人をマッチングさせるM&Aプラットフォームとして、個人間、個人対企業、企業間にこだわらず、丁寧なサポートと効率的なマッチングで、理想の相手先とのM&Aをサポートしています。
初めてM&Aを利用する方でも安心なサポート体制を整えていますので、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
Amazonに出店すると、初期費用や月額費用を抑えつつ、高い集客力の恩恵を受けられ、さらにFBAを利用すると作業負担を大幅に軽減できます。
メリットがある反面、Amazonは競合が多く、価格競争や販売手数料などで利益を出しにくいという点には注意が必要です。
販売戦略のひとつとして、M&Aを活用した方法もあるので、集客や資金繰りを有利に進めたい場合は検討してみてはいかがでしょうか。