個人事業主の廃業届 完全ガイド|e-Taxオンライン提出手順と同時提出書類セット(青色取りやめ・消費税・給与廃止)

個人事業主の廃業届 完全ガイド|e-Taxオンライン提出手順と同時提出書類セット(青色取りやめ・消費税・給与廃止)

個人事業主の廃業届とは、事業を廃止する個人事業主が、廃止日から1か月以内に納税地の所轄税務署へ提出する「個人事業の開業・廃業等届出書」のことです。 開業時と同じ様式を使い、「届出の区分」欄で「廃業」にチェックを入れて提出します。本記事は中小企業のM&A仲介プラットフォームM&A-WEBの編集視点から、個人事業主(フリーランス・副業を含む)に的を絞り、①e-Taxでのオンライン提出の画面手順と、②廃業届と同時に提出を検討する書類セット(青色申告取りやめ・消費税・給与廃止など)の2点を深掘りします。

結論先出し:個人事業主の廃業手続きは「廃業届本体 + 該当する同時提出書類 + e-Taxまたは窓口・郵送での提出」の3点で完結します。e-Taxを使えば24時間オンラインで送信でき、本人確認書類の提示・添付も不要です(国税庁 A1-5)。本記事は特にe-Tax提出手順同時提出書類セットに特化します。

本記事のスコープと前提:本記事は個人事業主の公的書式の記入・提出手順に関する一般情報です。個別の課税判定(自分が課税事業者か、青色申告を取りやめるべきか等)は税理士または所轄税務署の個別相談、廃業届の代理提出は行政書士、法人の解散・清算登記は司法書士、個別の法律相談は弁護士の領域です。各士業の境界を踏まえてご利用ください。

廃業届の「書き方」を詳しく知りたい方へ — 8項目の記入例・記入ミス・PDFダウンロードといった記入方法の詳細は別記事廃業届の書き方完全ガイド|記入例・提出5ステップで網羅しています。本記事では記入方法は要約に留め、個人事業主特化・e-Tax手順・同時提出書類に集中します。

廃業届を出す前に — もし「事業を畳む」前に「譲り渡す」選択肢を比較したい場合は、関連記事廃業 vs 譲渡|手元に残る金額の比較を先にご覧ください。後継者不在でも譲渡可能なケースが少なくありません。

個人事業主の廃業届とは — 正式名称・対象・何が起こるか

個人事業主の廃業届の正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」で、所得税法第229条に基づき、事業を廃止した日から1か月以内に納税地の所轄税務署へ提出する書類です。 開業時と廃業時で同じ様式(兼用フォーム)を使い、「届出の区分」欄で「廃業」を選んで提出します。

対象になる人 — 個人事業主・フリーランス・副業まで

廃業届の提出対象は、税務署に開業届を出して事業所得を生む事業を営み、それを廃止する個人事業主です。具体的には、ECサイト運営・Webデザイナー・ライター・コンサルタント・士業・飲食店経営・美容師・整体師などが該当します。サラリーマンが副業として開業届を出していた場合も対象です。

一方、法人(株式会社・合同会社)の解散は本届出書の対象外です。法人の場合は法務局での解散登記・清算結了登記が必要となり、司法書士または弁護士の領域です。本記事は個人事業主に特化しているため、法人解散の手続きは扱いません。

廃業届を出すと何が起こるか

廃業届は、税務署が「この個人事業主はもう事業を行っていない」と把握するための手続きです。提出により、翌年以降の確定申告書の自動送付が止まり、屋号・連絡先のステータスが税務署側で「廃業済み」に切り替わります。課税関係(消費税・青色申告承認など)の整理も、関連届出書とセットで進む形になります。

記入方法はここでは扱わず、書き方ガイドへ

廃業届に記入する項目は、①提出先税務署 ②納税地 ③氏名・生年月日・個人番号 ④職業・屋号 ⑤届出の区分(廃業に〇) ⑥所得の種類 ⑦廃業の事由 ⑧廃業日の8項目です。各項目の記入例・よくある記入ミス・PDF入手先などの記入方法の詳細は、別記事廃業届の書き方完全ガイドで網羅しています。 本記事では記入方法には深入りせず、提出ルートと同時提出書類に焦点を当てます。

提出ルートの全体像と個人事業主の選び方

廃業届の提出ルートは、税務署窓口に持参する方法・郵送する方法・e-Tax(国税電子申告・納税システム)でオンライン提出する方法の3つです。 個人事業主の状況によって最適なルートが変わります。

3ルートを個人事業主視点で1行整理

  • 窓口持参:その場で記入確認・収受印付き控えを受領できる。税務署の開庁時間(平日)に縛られる
  • 郵送:平日に窓口へ行けなくても提出可能。控えの返送までタイムラグがある(返信用封筒の同封が必要)
  • e-Tax:24時間オンラインで送信でき、本人確認書類の提示・添付が不要。初回はマイナンバーカード等の準備が必要

3ルートの詳細比較(必要なもの・控えの取得方法・メリット/デメリットの一覧)は、別記事廃業届の書き方完全ガイド §提出方法に整理しています。本記事はこのうちe-Taxを次章で画面手順まで深掘りします。

個人事業主にe-Taxが向くケース

平日の日中に税務署へ行きにくいフリーランス・副業者には、e-Taxが有力な選択肢になります。e-Taxは24時間提出でき(メンテナンス時間を除く)、紙の控え保管も不要です。さらに、e-Taxで提出する場合は本人確認書類の提示・写しの添付が不要とされています(国税庁 A1-5)。マイナンバーカードを持っている個人事業主であれば、初期設定さえ済めば自宅から完結できます。次章で具体的な画面手順を解説します。

廃業届のe-Taxオンライン提出 画面手順

廃業届をe-Taxで提出する流れは、「事前準備(利用者識別番号・電子証明書)→ e-Taxへログイン → 届出書の作成 → 電子署名 → 送信 → 受信通知の確認」の順に進みます。 本セクションは個人事業主が自宅から提出するケースを想定し、画面ステップを順に解説します。なお、e-Taxの実画面は年次で更新されるため、最新の画面はe-Tax公式でご確認ください。

事前準備 — 利用者識別番号・電子証明書

e-Taxを利用するには、まず利用者識別番号(半角16桁)と電子証明書が必要です(e-Tax ご利用の流れ)。

  • マイナンバーカード方式:マイナンバーカードを電子証明書として利用する方式です。e-Taxソフト(WEB版)のログイン画面からマイナンバーカードを読み取り、画面に従って利用者情報を登録すれば、開始届出書の提出なしで利用を開始できます。
  • 必要な機器:マイナンバーカード読み取り対応のスマートフォン(マイナポータルアプリ)、またはICカードリーダライタを接続したPC。
  • ID・パスワード方式の注意:ID・パスワード方式のID・パスワードは、令和7年10月1日より新規発行が停止されています。これから利用を始める個人事業主はマイナンバーカード方式が基本になります(e-Tax公式)。

Step 1 — e-Taxへログイン

e-Taxホームページ上部の「ログイン」から、e-Taxソフト(WEB版)のログイン画面にアクセスします。マイナンバーカード方式の場合、マイナンバーカードを読み取ってログインします。利用者識別番号をすでに取得済みであれば、その番号でログインする方法もあります。

Step 2 — 「個人事業の開業・廃業等届出書」を選択

ログイン後、申請・届出のメニューから「個人事業の開業・廃業等届出」を選びます。「個人事業の開業・廃業等届出書」は、e-Taxで提出できる申請・届出手続(申告所得税関係)のひとつとして用意されています(e-Tax 申請・届出手続)。

Step 3 — 届出区分「廃業」・廃業日・廃業の事由を入力

届出書の入力画面で、届出の区分を「廃業」に設定し、廃業日(事業を実際に停止した日)・廃業の事由・所得の種類などを入力します。記入する項目は紙の様式と同じ8項目です。記入内容の詳しい考え方は廃業届の書き方完全ガイドを参照してください。

Step 4 — 電子署名(マイナンバーカード読み取り)

入力が完了したら、電子署名を付与します。マイナンバーカード方式では、ここで再度マイナンバーカードを読み取って署名します。電子署名により、本人が作成・送信したことが担保されるため、別途の本人確認書類は不要になります。

Step 5 — 送信 → メッセージボックスで受信通知を確認

電子署名後に送信します。送信が完了すると、e-Taxのメッセージボックスに受信通知(送信結果)が格納されます。受信通知はPDFで保存・印刷でき、税務署への問い合わせ時に受付番号が必要になることがあるため、保存をおすすめします(e-Tax ご利用の流れ)。

注意点 — 初期設定の余裕と廃業日ギリギリ回避

マイナンバーカードの読み取り環境の準備や利用者情報の登録に、初回は時間がかかる場合があります。廃業日(提出期限の起算日)ギリギリではなく、余裕を持って準備するのが安全です。また、e-Taxにはメンテナンス時間があり、その間は送信できない点にも留意してください。

同時提出書類のe-Tax送信について

同時提出書類のうち、青色申告の取りやめ届出書・事業廃止届出書(消費税)などは、e-Taxの申請・届出手続として用意されている様式もあります。対応様式かどうか・まとめて送信できるかはe-Tax上で都度確認してください(年次で対応状況が変わる可能性があるため、断定はできません)。各書類の該当条件は次章で整理します。

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同時提出書類セット チェックリスト

個人事業主が廃業届と同時に提出を検討する書類は、青色申告の取りやめ届出書・消費税の事業廃止届出書・予定納税額の減額申請書・インボイス登録の取消届出書などです。 どれが必要かは、青色申告か否か・消費税の課税事業者か否か・従業員雇用の有無・インボイス登録の有無といった条件で変わります。まず一覧で全体像を把握し、その後に重点書類を個別に解説します。

同時提出書類チェックリスト(該当条件 × 期限 × 提出先 × e-Tax可否)

書類名 該当条件 提出期限 提出先 e-Tax
個人事業の開業・廃業等届出書(廃業届本体) すべての廃業 廃業日から1か月以内 納税地の所轄税務署
所得税の青色申告の取りやめ届出書 青色申告で確定申告していた場合 取りやめる年の翌年3月15日まで 納税地の所轄税務署
消費税の事業廃止届出書 消費税の課税事業者だった場合 事由が生じたら速やかに 納税地の所轄税務署
所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額申請書 予定納税があり廃業で所得が大幅減になる見込みの場合 第1期7月15日 / 第2期11月15日まで 納税地の所轄税務署
適格請求書発行事業者の登録の取消しを求める届出書 インボイス登録事業者だった場合 取消しを求める課税期間の初日から起算して15日前の日まで 納税地の所轄税務署

e-Tax可否の「△」は、対応状況が様式・時期により変わる可能性がある書類です。提出時にe-Tax上で対応様式を確認してください。

なお、従業員に給与を支払っていた個人事業主の「給与支払事務所等の廃止届出書」については、廃業届本体(個人事業の開業・廃業等届出書)を提出すれば、別途の提出が不要になる扱いがあります。この点は後述の重点解説で詳しく触れます。

青色申告の取りやめ届出書 — 青色申告だった場合

青色申告で確定申告していた個人事業主が廃業する場合、「所得税の青色申告の取りやめ届出書」を提出します。提出期限は、取りやめようとする年の翌年3月15日までです。廃業届本体と提出期限が異なる点に注意してください(国税庁 A1-5)。

ただし、自分が青色申告か白色申告か、取りやめ届出書が必要かどうかの最終判定は税理士または所轄税務署の個別相談(無料)で確認してください。本記事は手続きの一般情報であり、個別の青色申告の取扱いを断定するものではありません。

消費税の事業廃止届出書 — 課税事業者だった場合

廃業時点で消費税の課税事業者だった個人事業主は、「消費税の事業廃止届出書」の提出を検討します。提出期限は「事由が生じた場合に速やかに」とされています(国税庁 D1-14)。

この届出書には連動する取扱いがあります。事業廃止届出書を提出すると、消費税課税事業者選択不適用届出書・簡易課税制度選択不適用届出書などの不適用届出が併せて提出されたものとして取り扱われます。また、インボイス(適格請求書発行事業者)の登録を事業廃止に伴って取り消す場合は、登録の取消しを求める届出書ではなく、この事業廃止届出書を提出する扱いとされています(国税庁 D1-14)。

税理士法配慮:自分が消費税の課税事業者に該当するか、廃止年の消費税申告が必要かといった個別の課税判定は、税理士または所轄税務署の個別相談で確認してください。本記事では「課税事業者だった方は」という条件依存の整理に留めています。

給与支払事務所等の廃止届出書 — 従業員を雇っていた場合(個人事業主の特例)

従業員に給与を支払っていた事業者は、本来「給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書」を、廃止の事実があった日から1か月以内に提出します。

ただし、個人事業主の場合は「個人事業の開業・廃業等届出書(廃業届本体)」を提出すれば、この給与支払事務所等の廃止届出書を別途提出する必要はありません(所得税法第229条・第230条、国税庁 A2-7)。廃業届本体に給与支払事務所の廃止が含まれる扱いになるためです。

この点は、廃業届一般を扱う記事では別書類として併記されることが多い項目ですが、個人事業主に特化すると「廃業届を出せば給与支払事務所の廃止届は重ねて出さなくてよい」という整理になります。従業員を雇っていた個人事業主は、源泉所得税の納付・年末調整・退職金の手続きなど別の実務も発生するため、不明点は税理士または所轄税務署の個別相談で確認してください。

その他 — 予定納税の減額・インボイス取消

予定納税が課されていて廃業により所得が大幅に減る見込みの場合は「予定納税額の減額申請書」、インボイス登録事業者で消費税の事業廃止届出書を出さないケースでは「適格請求書発行事業者の登録の取消しを求める届出書」が論点になります。これらは該当する個人事業主のみが検討する書類です。自分のケースで何が必要かは、税理士または所轄税務署の個別相談で確認してください。

提出期限と廃業日の数え方 — 個人事業主が間違えやすい点

廃業届本体の提出期限は廃業日から1か月以内ですが、同時提出書類は書類ごとに期限が異なるため、期限のズレを時系列で押さえることが重要です。 個人事業主が混同しやすいポイントを整理します。

同時提出書類の期限を時系列で整理

廃業届本体は廃業日から1か月以内ですが、青色申告の取りやめ届出書は翌年3月15日まで、消費税の事業廃止届出書は「速やかに」と、期限の性質が異なります。

書類 期限の性質 起算・期日
廃業届本体 期日あり 廃業日から1か月以内
青色申告の取りやめ届出書 期日あり 取りやめる年の翌年3月15日まで
消費税の事業廃止届出書 速やかに 事由が生じたら速やかに
予定納税の減額申請書 期日あり 第1期7月15日 / 第2期11月15日

「廃業届本体だけ早く出して、同時提出書類を忘れる」というパターンが起こりやすいため、廃業を決めた段階でチェックリスト(前章)に沿って必要書類を一括で洗い出すのが安全です。

個人事業主に多いミス — 廃業日と提出日の混同・所轄の誤認

廃業日は「事業を実際に止めた日」、提出日は「税務署へ持参・郵送・送信する日」です。両者は別の概念で、廃業日から1か月以内に届け出ます。また、引越しで納税地が変わっているのに旧住所の税務署へ出してしまうミスも個人事業主に多く見られます。納税地が変わっている場合は、先に納税地の異動手続きを行ってから廃業届を提出します。

期限超過の扱い

廃業届の期限超過に対する直接の罰則規定は所得税法の届出条文には設けられていませんが、青色申告の取扱いや消費税の事務処理など、関連手続が連鎖的に滞る可能性があります。「罰則がない=放置してよい」ではなく、廃業日から速やかに提出するのが安全です。具体的な税務上の影響の有無は、税理士または所轄税務署の個別相談で確認してください。記入方法・提出先の詳細は廃業届の書き方完全ガイドも参照してください。

廃業届を出す前に — 譲渡可否の最終チェック

廃業届を提出すると、その時点で事業の経済的価値は基本的にゼロになります。一方、事業を譲渡(M&A)すれば、買い手次第で売却対価が手元に残る場合があります。 個人事業主が廃業届を出す前に、一度だけ譲渡可否を確認する視点を提供します。

廃業届の届出区分には「事業を譲り渡した場合」もある

廃業届(個人事業の開業・廃業等届出書)の「届出の区分」欄には、「廃業」だけでなく「事業を譲り渡した場合」という選択肢も用意されています。つまり、手続きの様式そのものが、事業を畳むルートと第三者へ譲り渡すルートの両方を想定しています。「廃業」にチェックを入れる前に、譲渡という別ルートが手続き上も存在することを知っておくと、選択の幅が広がります。

譲渡可能性が相応にあるケース(条件依存)

すべての事業が譲渡で売れるわけではありませんが、次のような条件が揃う場合、廃業ルートとは大きく異なる結果になり得ます。

  • 継続収益のあるWebサイト・ECサイト・SaaS:ストック収益が見える資産は買い手が値付けしやすい傾向
  • 固定客・常連客のある飲食店・サロン・小売店:売上の予測可能性が高く、買い手の参入リスクが低い傾向
  • 特定資格・営業許可・地域シェアを持つ事業:買い手が新規取得すると時間とコストがかかる権利系資産がある場合

中小企業庁の「中小M&Aガイドライン」関連資料でも、後継者不在による黒字廃業の回避策として第三者承継が位置づけられています。「廃業より譲渡が必ず得」と断定はできませんが、条件次第で手元に残る金額が変わるため、提出前の比較が現実的です。

順序は「先に診断、後に廃業届」

廃業届を出してしまうと許認可・取引契約が整理され、その後に譲渡を試みても価値が大きく減じる場合があります。「先に譲渡可否を診断し、不成立確定後に廃業届を準備する」という順序が、選択肢を確保する実務的な進め方です。廃業コストと譲渡時の手取りレンジを業種別に比較した廃業 vs 譲渡|手元に残る金額の比較も、判断材料として参照してください。事業譲渡そのものの基礎はサイト売買とは|事業譲渡の入門ガイド、概算査定の方法は事業の概算査定方法ガイドで整理しています。

後継者不在でも売却可能なケースがあります。 廃業届を出す前に、M&A-WEB 無料相談(売主完全無料)で譲渡可否を10分診断してみてください。条件次第で手元に残る金額が変わります。

よくある質問(FAQ)

個人事業主の廃業届はe-Taxで出せますか

はい、個人事業主の廃業届(個人事業の開業・廃業等届出書)はe-Tax(国税電子申告・納税システム)でオンライン提出できます。事前に利用者識別番号と電子証明書(マイナンバーカード等)を準備し、e-TaxソフトWEB版から「個人事業の開業・廃業等届出書」を選んで入力・送信します。e-Taxで提出する場合は本人確認書類の提示・添付が不要で、24時間提出可能(メンテナンス時間を除く)です。詳細は本記事「廃業届のe-Taxオンライン提出 画面手順」をご参照ください。

廃業届をe-Taxで出す手順を教えてください

流れは、①事前準備(利用者識別番号・電子証明書の取得) ②e-Taxへログイン(マイナンバーカード読み取り) ③「個人事業の開業・廃業等届出書」を選び届出区分「廃業」と廃業日・事由を入力 ④電子署名(マイナンバーカード読み取り) ⑤送信→メッセージボックスで受信通知を確認・保存、の5ステップです。実画面は年次で更新されるため、最新の操作はe-Tax公式サイトでご確認ください。マイナンバーカードの読み取り環境の準備に時間がかかる場合があるため、廃業日ギリギリではなく余裕を持って準備するのが安全です。

廃業届と一緒に出す書類は何ですか

個人事業主が廃業届と同時に提出を検討する主な書類は、青色申告で確定申告していた場合の「所得税の青色申告の取りやめ届出書」、消費税の課税事業者だった場合の「消費税の事業廃止届出書」、予定納税があり所得が大幅減になる場合の「予定納税額の減額申請書」などです。なお、従業員に給与を支払っていた場合の「給与支払事務所等の廃止届出書」は、個人事業主が廃業届本体を提出すれば別途提出が不要になる扱いです。どれが必要かは条件によって変わるため、個別判定は税理士または所轄税務署の個別相談でご確認ください。

青色申告をやめる届出はいつまでに出しますか

所得税の青色申告の取りやめ届出書の提出期限は、取りやめようとする年の翌年3月15日までです。廃業届本体(廃業日から1か月以内)とは提出期限が異なる点に注意してください。青色申告で確定申告していた個人事業主が対象です。自分が取りやめ届出書を提出すべきかどうかの個別判定は、税理士または所轄税務署の個別相談(無料)でご確認ください。

消費税の課税事業者だった場合の廃業手続きは何が違いますか

消費税の課税事業者だった個人事業主は、廃業届に加えて「消費税の事業廃止届出書」の提出を検討します。提出期限は「事由が生じたら速やかに」です。この届出書を出すと、消費税課税事業者選択不適用届出書などの不適用届出も併せて提出されたものとして扱われます。また、インボイス登録を事業廃止に伴って取り消す場合は、登録取消の届出書ではなくこの事業廃止届出書を提出する扱いです。自分が課税事業者に該当するか、廃止年の消費税申告が必要かの判定は、税理士または所轄税務署の個別相談でご確認ください。

従業員を雇っていた個人事業主の廃業届は何が増えますか

従業員に給与を支払っていた個人事業主の場合、「給与支払事務所等の廃止届出書」が論点になりますが、個人事業主は廃業届本体(個人事業の開業・廃業等届出書)を提出すれば、この給与支払事務所等の廃止届出書を別途提出する必要はありません(所得税法第229条・第230条)。ただし、源泉所得税の納付・年末調整・退職金などの別の実務は発生します。個別の手続きは税理士または所轄税務署の個別相談でご確認ください。

廃業届を出す前にやっておくべきことはありますか

廃業届を出す前に「事業譲渡(M&A)」という選択肢を比較検討する余地があります。廃業すると事業の経済的価値は基本的にゼロになりますが、譲渡すれば買い手次第で売却対価が手元に残る場合があります。継続収益のあるWebサイト・ECサイト、固定客のある飲食店・サロン、特定資格や許認可を持つ事業などは譲渡可能性が相応にある傾向です。廃業届の届出区分には「事業を譲り渡した場合」という選択肢も用意されています。詳細は関連記事廃業 vs 譲渡|手元に残る金額の比較をご覧ください。10分でできる無料診断もご利用いただけます。

まとめ — 個人事業主の廃業届はセットで完結させ、出す前に譲渡を一度診断

個人事業主の廃業届で押さえるべき要点は、①廃業届本体と該当する同時提出書類をセットで提出する、②e-Taxなら24時間オンラインで本人確認書類なしに完結できる、③提出前に譲渡可否を一度診断する、の3点です。 手続きを正確に進めつつ、選択肢を狭めない順序を守ることが、後悔の少ない結末につながります。

第一に、個人事業主の廃業は廃業届単体ではなく、青色申告の取りやめ・消費税の事業廃止など該当する同時提出書類とのセットで完結します。給与支払事務所等の廃止届は廃業届本体に含まれる扱いになる点も、個人事業主特有の整理です。本記事のチェックリストで、自分のケースに必要な書類を一括で洗い出してください。

第二に、e-Taxを使えば、利用者識別番号と電子証明書(マイナンバーカード)の準備さえ済めば、自宅から24時間オンラインで提出できます。本人確認書類の添付も不要です。平日に窓口へ行きにくいフリーランス・副業者にとって有力な選択肢です。

第三に、廃業届を出す前に、譲渡で手元に残る金額を一度だけ診断することをおすすめします。届出区分には「事業を譲り渡した場合」も用意されており、条件次第では譲渡の方が手元に金額が残るケースがあります。

専門家を使い分けるべき場面

  • 個別の課税判定・節税 → 税理士、または所轄税務署の個別相談(無料)
  • 廃業届・関連届出書の代理作成・代理提出 → 行政書士
  • 取引相手とのトラブル・法律相談 → 弁護士
  • 法人の解散・清算登記 → 司法書士
  • 事業譲渡(M&A)の相談・買い手マッチング → M&A仲介プラットフォーム(M&A-WEB

関連記事 — 内部リンク集

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本記事の専門領域と境界:本記事は、個人事業主の廃業届という公的書式の提出手順とe-Tax操作の一般情報提供に限定しています。個別の課税判定(自分が課税事業者か、青色申告を取りやめるべきか、予定納税の減額が妥当か等)は税理士法により税理士の独占業務、廃業届の代理作成・代理提出は行政書士法により行政書士の独占業務、法人の解散登記は司法書士の独占業務、個別の法律相談は弁護士法により弁護士の独占業務です。本記事の解説は一般情報提供であり、個別案件は各士業有資格者または所轄税務署の個別相談窓口へご相談ください。e-Taxの実画面・対応様式は年次で更新されるため、提出時にはe-Tax公式サイトで最新情報をご確認ください。