ECサイトを成功させる7つの戦略!事前の準備についても解説!

近年、急速に拡大しているイーコマース(EC:電子商取引)市場に新規参入する場合は、ECサイト運営を戦略的に行う必要があります。 他社と差別化した自社の強みをPRし、売上を伸ばすためには具体的にどのような施策が有効なのでしょうか。今回は、ECサイトの戦略を考えるうえで重要な事前準備や、売り上げを伸ばす7つの戦略について解説します。

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「準備が重要」ECサイトの売上に導く戦略!

まずは、ECサイトを運用するうえで重要な「戦略的事前準備」について解説します。

ECサイトの売上の計算式を知っておく

ECサイトの売上を算出する計算式を知っておかなければ、売上の推移や変化をデータとして蓄積することができません。

ECサイトの売上は、単純な商品販売価格のみの売上とは異なる算出方法を用いるため注意しましょう。以下のような計算式で、ECサイトの売上を算出します。

訪問者数×購入率(CVR)×客単価

購入率とは、運営しているECサイトを訪問した人のうち、購入に至った割合のことを指します。また、客単価は商品を購入した顧客ひとりあたりが使用した金額のことです。

ECサイトは、このうちのいずれか、もしくはすべての数値が向上すれば、相対的に売上も向上するというポイントを把握しておくことが大切です。

競合サイトを分析する

どのようなECサイトにするか、スタート時の戦略を立てる際に重要になるのは競合サイトの分析です。

取り扱う商品やサービスのジャンルが近い、同業種の競合サイトをリサーチし、広告の出し方や商材の見せ方などを分析しましょう。

競合サイトとの比較をもとに自社の強みや特色を打ち出して差別化を図ることで、競合に埋もれない独自のECサイトを構築することができます。

WEB広告を出す

ECサイトを運営する際には、消費者の流入経路を確保することが重要です。たとえば、Web広告を打ち出すなどして扱う商品やサービス、サイトの認知度を向上させて訪問者数アップにつなげるといいでしょう。

訪問者数が増えなければ商品やサービスが売れず、売上の向上にはつながりません。

まずは、集客において即効性の高いリスティング広告やSNS広告、動画広告など消費者の目につきやすい方法で広告を打ち出すことが大切です。

Web広告は、集客効果が高いため新規顧客や将来的に顧客になる見込み層を獲得することができます。

ECサイトの戦略を考えるうえで集客方法を事前に検討しておくことは、売上アップにつながるキーポイントのひとつです。

【具体的な戦略】ECサイトで売上を伸ばす7つの戦略

それでは、ECサイトで売上を伸ばすためには、具体的にどのような戦略を取ればいいのでしょうか。ここからは、ECサイトの売上アップにつながる7つの戦略とそれぞれのコツについて解説します。

複数のモールを利用する

ECサイト運用戦略のひとつとして、複数のモールを利用して事業を展開する方法があります。

複数のモールで事業を展開するメリットは、サイト訪問者数の増加につながることです。大手ECモールは、個別サイトと比べて訪問者数も格段に多いため、商品やサービスが多くの人の目にとまります。

ただし、ECモールの利用には初期費用や月額利用料などが必要になるため、費用対効果を考えて利用するECモールを決定することが重要です。

SEO対策をする

ECサイトを運用するうえで、認知拡大や訪問者数アップにつなげる広報施策として、SEO対策を取り入れるのも戦略のひとつです。

たとえば、自社で取り扱う商品やサービスに関連するコラムやビジネスブログなどをサイト内に掲載し、コンテンツマーケティングを用いたSEO対策をする方法があります。

また、取り扱う商品やサービスによっては、動画でわかりやすく解説やレビューを行うのも良いでしょう。

ユーザーに役立つ情報をコンテンツとして発信する「コンテンツマーケティング」と検索エンジン上での上位表示を狙う「SEO対策」を組み合わせることで、より集客力の高いECサイトを実現できます。

ただし、コンテンツマーケティングやSEO対策は、中長期的な集客に効果を発揮する方法です。短期的な集客効果を得るのには不向きなため、即効性の高いWeb広告などと組み合わせて運用すると良いでしょう。

オムニチャネル化する

ECサイトの戦略として、オムニチャネル化するのも手段のひとつです。オムニチャネル化とは、複数の販売チャネルを構築することを指し、ECサイトでは実店舗とECサイトを連携させるなどの方法があります。

実店舗の強みは、体験型イベントなどを企画でき、商品やサービスに直接触れてもらいながら顧客と直接コミュニケーションを取ることができる点です。

一方で、ECサイトの強みは店舗の賃料や光熱費などの負担がなく、少ない資本からでも運営できる点にあります。

強みの異なる複数のチャネルを連携することで利便性が高まり、顧客満足度の向上や集客力アップにつながるでしょう。

アプリを展開する

ECサイトを運営するにあたり、アプリ展開を視野に入れた戦略を立てるのも有効な手段になります。

アプリ展開すれば、リピーターを獲得しやすくなるためです。また、アプリ利用者に対してスタンプやポイント制度などを設け、ユーザーがアプリを使いたくなる施策を実施するのもいいでしょう。

近年では、ネットショップ運営をアプリでできるECモールなども増加しています。また、独自にアプリ開発を行い、自社の特色を打ち出すのも戦略のひとつです。

ただし、アプリ開発にはコストがかかるため、ECモールの利用と同様に費用対効果を精査したうえで判断しましょう。

SNSを利用する

SNSを利用してECサイトの認知度や売上向上につなげる戦略も、SNS利用者が増加したことで、近年急速に広まりつつあります。

SNSは、種類によってユーザー層が異なるため、ECサイトのターゲット層とマッチするSNSを選択することがポイントになります。

また、SNSを利用したマーケティングは、コンテンツマーケティングとの親和性も高いため、組み合わせて運用するのも効果的です。

マーケティングオートメーションツールを使う

ECサイトの運営におけるさまざまな戦略を実行するには、市場分析や実行、効果測定などを販売業務に並行して行わなければならないため、膨大な業務工数がかかります。

そこで、マーケティングオートメーションツールを導入し、一部の業務を自動化して業務負担を減らすのも戦略として効果的です。

マーケティングオートメーションツールとは、見込み顧客を育て、将来的な売上向上につなげるためのマーケティングツールのことを指します。

LP(ランディングページ)やメール、セミナー、自社サイトなどから得た見込み客の情報を一元管理し、自動でデータ化する「リード管理機能」などが代表的です。

そのほか「スコアリング機能」で、見込み顧客の購入意欲をスコア方式で分類し、成約にいたる可能性が高い層にアプローチをかけるなどの戦略に活用することもできます。

これらの機能は、導入するツールの種類によって特色があるため、自社で導入するものは機能や費用を比較して検討することが大切です。

ツールごとに機能の差はありますが、潜在顧客を育てて顧客の囲い込みを行い、業務効率化や管理の一元化の実現に役立てることができるため戦略的に活用するといいでしょう。

越境ECで海外進出する

扱う商品やサービスが海外における需要が見込める場合、越境ECで海外進出するのも戦略のひとつです。越境ECとは、国境を越えたECのことを指します。

越境ECに踏み切る場合、ターゲットとなる地域の法律や文化に精通している必要があるため、国内向けECと比べるとハードルが高いかもしれません。

また、ECサイトの多言語化を行う必要もあるため、サイト整備にコストがかかると考えられます。

そのようなハードルはあるものの、その分国内と比べてライバルが少ないこともあり、越境ECを取り入れるのも戦略次第では売上向上につながります。

戦略は確実な成功手段ではない!ECサイトの知るべき知識

ここからは、ECサイトを戦略的に成功へ導くために、事前に把握しておきたい知識ふたつについて解説します。

カスタマーエクスペリエンスの重要性

ECサイトを成功させるためには、商品やサービスに関連するカスタマーエクスペリエンス(顧客体験)を高めることに注力する必要があります。

サイトの構造そのものをシンプルにして商品を探しやすくしたり、動画を活用して詳しい商品説明を伝えたりするのもいいでしょう。

大切なのは、顧客の立場に立って商品が見つけやすく購入しやすいサイト構成を検討することです。

問い合わせにすぐに対応するなど、サポートサービスも重要になります。また、商品受け取り時の気持ちを考え、梱包資材のデザインや丁寧な梱包を行うことなどもポイントのひとつです。

宣伝などで見込み層の構築や認知拡大を図ることも大切ですが、ECサイトの成功にはカスタマーエクスペリエンスを重視したサービスの提供も必要になります。

ECモールと自社ECサイトの特徴

ECサイトの戦略を検討していくには、ECモールと自社ECサイトの特徴や違いを理解しておく必要があります。

ECモールは、集客力には優れているものの、競争が激しいため競合に埋もれてしまいやすく、自社の特色を出してブランディングすることが難しい傾向です。

一方、自社ECサイトは、集客が難しくブランディングしやすい特徴があります。それぞれの強みを活かし、どのような運用を行っていくか検討し、戦略に反映させることが大切です。

自社ECサイトにおける「集客が難しい」などのデメリットをなくしたいのであれば、ECサイトのM&Aを利用してみてはいかがでしょうか。

M&A-WEB(エムエーウェブ)なら、すでに運用されているサイトを購入できるため、初めから集客力の高いサイトの運営をスタートすることができます。

M&A-WEBは、売買契約の締結サポートやサイトの引っ越し相談なども行っているため、はじめての方でも安心して利用できる点が魅力です。

「成果が出るかわからないままはじめるのは不安」「集客コストを抑えたい」など、ECサイトの成功につながる戦略的な運用開始方法のひとつとして、ぜひ活用してください。

まとめ

ECサイトの戦略は多岐にわたります。自社ECサイトの活用やブランディング、ECモールの利用、越境EC化など、扱う商品やサービス、顧客のニーズに合わせて戦略を立てることが大切です。

スタート時から収益見込みがあるECサイトを運営したいのであれば、ECサイトのM&Aも検討してみるといいでしょう。