M&A-WEBの掲載案件には、SESの会社を見分けられる分類がまだありません。誤解を避けるため、このページでは掲載件数・価格を出していません。システム開発・SI全体の掲載データは「システム開発のM&A DATA」で確認できます。
詳しく知りたいテーマ
この事業を売買するときの判断ポイント
業界の現在地
SES(システムエンジニアリングサービス)は、エンジニアが顧客企業やそのプロジェクトに参画し、稼働に応じて対価を受け取る事業です。成果物の完成に責任を持つ受託開発や、上流工程から請け負うSIとは、売上の生まれ方とリスクの所在が違います。システム開発会社全体の見方はシステム開発のM&A DATA、契約類型(準委任・請負・派遣)の違いと法令上の確認事項はSES会社の買収で確かめることにまとめています。
収益構造
売上の規模は「エンジニアの人数 × 人月単価 × 稼働率」でつかめます。ただし、これは全体を見るための概算のモデルです。実際の請求額は個別の契約で決まり、稼働時間に応じて精算する契約では、精算幅(上限・下限の時間)を外れた月に請求額が増減します。単価の改定時期、技術者の交代や解約の予告期間といった契約条件も、売上の続き方を左右します。待機しているエンジニアの人件費はそのまま利益を削ります。正社員は待機中も給与の支払いが続く一方、ビジネスパートナー(BP・外注)は外注契約の条件しだいで、待機の費用の出方と粗利の幅が正社員と変わります。利益が少ない原因が稼働不足・低単価・商流・外注構成のどこにあるかはSES会社の利益率をどう見る?
主要KPI
- 稼働率と待機人数、待機の期間
- 人月単価と、その推移
- 商流(エンド直・元請・一次請け・二次請け以下)の比率
- 上位の顧客への売上依存(顧客集中)
- 正社員・BP・フリーランスの構成と、エンジニアの離職率
売却相場
価格の出発点は、代表者の報酬などを調整した実質的な利益です。そのうえで、稼働率・商流・正社員比率・顧客集中・人材の定着が評価を上下させます。同じ売上でも、待機が多く商流が深い会社と、エンド直の継続案件が厚い会社では評価が違います。SES会社のM&A・売却相場
価値の源泉
- 買収後も残るエンジニアと、その技術・経験
- 継続して参画している顧客と、商流上の位置(取引口座)
- 稼働を途切れさせない営業と配属の仕組み
- 正社員が中心か、BPに頼る構成か
SES会社の価値は人材の継続に大きく依存します。株式譲渡と事業譲渡で従業員の扱いがどう違うか、離職を防ぐために売却前に何を整理するかはSES会社の売却でエンジニアは引き継げる?
買い手像
エンジニアと取引口座を確保したいSIer、規模の拡大と商流の改善を狙うSESの同業、技術者と顧客基盤を求める受託開発会社などが主な候補です。買い手ごとに、評価されやすい人材・商流・顧客の特徴が違います。SES会社を買収するのは誰か?
DD
- 稼働表と売上・請求額の整合
- 顧客ごとの契約期間・更新・商流と、顧客集中
- 契約の実態(準委任なのに顧客が直接指揮していないか)と、派遣にあたる働き方の有無
- 未払残業代・社会保険・外注契約の状況
- キーパーソンの離職が顧客契約に与える影響
確認する資料と、結果を価格・契約条件に反映する方法はSES会社の買収DD。
売却準備
エンジニアごとの稼働・単価・配属先と、顧客ごとの契約・商流を一覧にしておきます。従業員の情報は、交渉の段階に応じて開示する範囲を決め、必要以上に個人情報を出さないようにします。営業と配属が代表者に偏っていれば、任せられる人を決めておきます。